映画『非常宣言』超豪華キャスティングの割に評判がイマイチだった理由
アマゾンプライムで『非常宣言』が公開されていたので見てみました。イ・ビョンホンにソン・ガンホ、イム、シワン、チョン・ドヨン、キム・ナムギルなど、主演級の俳優さんたちがいっぺんに出演するというだけで驚きですが、興行的には失敗したというのがさらに驚きでした。
映画『非常宣言』
2022年8月3日公開(韓国)原題:비상선언(非常宣言)
監督:ハン・ジェリム
「観相師」「ザ・キング」などの監督さん
インホ:ソン・ガンホ
警察官。妻が飛行機に乗っている
ジェヒョク:イ・ビョンホン
元パイロットで、娘と共に飛行機に乗っている
スクヒ:チョン・ドヨン
国土交通大臣。地上での事件の対応責任者
ヒョンス:キム・ナムギル
パイロット
ジソク:イム・シワン
飛行機にウイルスをばらまいた犯人
あらすじ
ジソクが飛行機にウイルスをばらまき、機内はパニックに。
地上では、妻が飛行機に乗っていると知ったインホや
スクヒが対応にあたる。
予告編動画はこちら。
どうでもいいことですが。
この予告編で、韓国語の知識をひとつ増やせます。
最初にチョン・ドヨンさんが登場するところで、
男性がチョン・ドヨンさんを呼び止めます。
字幕:大臣!
音声:장관님!(長官さま)
日韓行政用語の違い
国土交通省:국토교통부(国土交通部)
大臣:장관(長官)
さて、
この映画が制作されたのは、2020年5月から10月。
コロナ禍の真っただ中でした。
当時、コロナ感染症の対策として何が有効なのかよくわからず、
特にエンターテイメント業界はすべてが「一時中止」でした。
徐々にマスクや消毒など対策をとりながら、エンタメ業界が動き出し、
この「非常宣言」が撮影されました。
いろいろな意味で大きな期待がかかっていた作品です。
不評の理由
結果は… 不評でした。
観客動員数がすべてではないとはいえ、
損益分岐点が500万人で、観客数は200万でした。
映画館に観客がまだ戻っていなかった時期だとしても、
あれだけの俳優が集まったのになぜ?と不思議でした。
今回、アマゾンプレミアムで映画を見ていて、
前半は、とても面白く、
これがなぜ不評?といい意味で期待を裏切られたのですが、
後半にはいってからは、
不評の理由がよくわかりました。
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タイトルに偽りあり
まず、映画冒頭で「非常宣言」の意味が説明されます。
飛行機が危機に直面して通常の飛行が困難になった時に
パイロットが不時着を要請することを意味する。
宣言が布告された航空機には優先権が与えられて
他のどの航空機より先に着陸出来る。
映画の飛行機は「非常宣言」を出したのに、
結局、アメリカでも日本でも着陸させてくれませんでした。
非常宣言って、そんな程度なの?
というか、「非常宣言」という設定が無意味?
とすら思いました。
実際、非常宣言を出した理由の一つに、
燃料不足
がありましたが、
これ以上の飛行は無理だから日本に着陸しようとしたのに、
その後、韓国までもどって、
さらに国内着陸も拒否されてから上空を旋回・・・
燃料たっぷりあるじゃん!
インホの無謀な行動
アメリカでも日本でも、そして韓国でも、
飛行機の着陸を拒否した理由は、
ウイルスの国内侵入を防ぎたいから
だったはずです。
ところが、
有効なワクチンがあれば着陸できる
ので、インホは今あるワクチンが有効であることを
証明しようとしました。
その方法が、
みずからウイルスに感染して、
ワクチンを試すこと。
え?
インホは今地上にいるのですが、
その地上でウイルスの蓋を開けるんですか??
それにたった一人の事例で安全性・有効性が証明される??
そんな実験をするんだったら、
乗客を飛行機から降ろしてワクチン打ってあげればいいのに。
納得できない犠牲精神
おそらく、もっとも観客たちの不評をかったのが、
着陸拒否された飛行機の乗客たちが全員で
私たちは飛行機から降りません
という犠牲精神を見せたこと。
多くの人を助けるために誰かが犠牲になる
というのは感動を呼びますが、
この映画の場合、
着陸して妥当な治療をうければ助かる
という方法があるのだから、
何も幼い子供たちを含む乗客が犠牲になることはない。
そんなこんなで、
前半、特にイム・シワンの狂気に満ちた演技で
とても集中してみていたのに、
後半に入ってからは、
つじつまが合わな過ぎて、集中できなくなりました。
豪華な俳優さんたちの演技は、
相変わらず素晴らしいので、それだけでも楽しめるのですが…。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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