映画『ケナは韓国が嫌いで』海外に出るのもいいけれど

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公開前からSNSで話題になっていたので、公開日に見てきました。いろいろ思うところがあってなかなか感想が書けませんでした。

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『ケナは韓国が嫌いで』

2024年8月公開(韓国)
1 (1)

監督:チャン:ゴンジェ
ケナ:コ・アソン
ジェイン:チュ・ジョンヒョク
ジミョン:キム・ウギョム

あらすじ
仕事にやりがいは感じず、家でも息苦しく、
そういうことを恋人は理解できず、
韓国に自分の居場所はないと感じたケナはニュージーランドに旅立つ。

予告編はこちら

原題は
한국이 싫어서韓国が嫌で

邦題に「ケナは」を入れたのは、
嫌韓モノの映画と勘違いされないためでしょうか。

原作とキャストについて

同名の小説を映画化したものです。
原作小説を書いたチャン・ガンミョンさんは
댓글부대コメント部隊)の原作家さんでもあります。

いわゆるネット上での炎上が、意図的に作られていることを
暴こうとする新聞記者の物語なのですが、

『ケナは韓国が嫌いで』ととてもテイストが異なるので、
同じ作家さんと知ってびっくりしました。

主人公のコ・アソンさんは、
2019年に『ハンガー 柳寛順の物語』
主人公の柳寛順(유관순:ユ・グァンスン)を演じています。
植民地時代に日本帝国主義と戦った独立運動家です。

母国のために戦って獄死した人物を演じたコ・アソンが、
母国が嫌になって外国へ旅立つ人物を演じるのか!
と驚きましたが、

コ・アソン本人も、雑誌のインタビューで、
とても複雑な気持ちだったと語っていました。

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厳しい現実に立ち向かう女性たち

『ケナは韓国が嫌いで』の日本での公開は
3月7日でした。
翌3月8日は「国際女性デー」だったこともあってか、
これまで女性が生きやすくなるように闘って来た先人たちを
思いました。

まあ、私が思い起こす先人たちは、
映画やドラマで描かれた「普通の人々」です。

映画でケナが最初にぶつかる壁は、会社でした。
会社で不正な入札を指摘したら上司に「目をつぶれ」と言われます。

この場面で思い出したのは、
2020年の映画「サムジンカンパニー1955」
これも、コ・アソンが主演なんですよね。

高卒の女性たちは雑用しかできない現状で、
コ・アソンが会社の不正を告発し、女性たちの力で会社を変えていく話です。

ケナが恋人にそういう会社のことを愚痴ると、
恋人のジミョンは「僕が養ってあげるから」と的外れなことを言う。

この場面で思い出したのは、
2023年のドラマ『医師チャ・ジョンスク』
家父長制の権化みたいな夫が、妻の復職に反対します。
(反対する理由は、不純なものでしたが)
チャ・ジョンスクは、闘って働く自由とやりがいを手に入れました。

いろんな方法を選べる自由

生きづらい現実に対して、どうするか。
今は色々な選択があって、どれを選ぶかは自由です。

だからあくまで私の「好み」ですが、
現場で戦う物語を見るのが、元気が出ます。

外国に飛び出すのも、現場で戦うのも
簡単ではないし大きな勇気がいることだし、
どちらも、その後が大変だし、
どちらが立派ということではありません。

『ケナは韓国が嫌いで』が話題になるのは、
長い時間をかけて、世の中が少しずつ変わってきているとはいえ、
最近特に「2歩進んでも3歩下がっている?」
ようにさえ感じる現実があるからでしょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

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