映画『国選弁護人ユン・ジンウォン』あらすじと感想
法廷ものは好きなので、シネマート新宿で『国選弁護人』見てきました。
スタッフ・キャスト
原題:소수의견(少数意見)
監督:キム・ソンジェ
ユン・ゲサン:ユン・ジンウォン
ユ・ヘジン:先輩弁護士
キム・オクビン:新聞記者
イ・ギョンヨン:パク・ジェホ
再開発のための強制立ち退きに抵抗して、警察官を殺してしまった罪で裁判を受ける被告人パク・ジェホ。
このパク・ジェホ役のイ・ギョンヨンは、ミセンのチェ専務でした。
この映画で、韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる百想芸術大賞にて助演賞を受賞したそうです。
あらすじ(ネタバレあり)
予告編
再開発地区の強制退去に抵抗する住民たちと警察との衝突で警察官が死亡し、死亡させた男性の息子も死亡する。
国選弁護人のユン・ジンウォンに警察官を死亡させたパク・ジェホの裁判が回ってきた。
大したことのない事件だと思ったら・・・。
被疑者パク・ジェホは、息子は警察官に殺されたという。
新聞記者はウラがあるという。
担当裁判官は、担当検察官の親友だという。
捜査記録は閲覧禁止だという。
ユン・ジンウォンの宣戦布告
新聞記者の紹介で野党議員の話を聞いてみると、
この事件に、政府や大統領府が不自然に関わっていることがわかる。
息子を死亡させた容疑で逮捕されたのはチンピラだった。
ユン・ジンウォンは、パク・ジェホに対する殺人容疑事件を、
息子を守るための正当防衛だったと主張することにする。
ユン・ジンウォンと先輩弁護士、そして新聞記者の3人が権力に挑む。
まず、国民参与裁判を請求して世間の注目をあつめて、担当裁判官を変更させる。
捜査記録の閲覧を何度も請求し、その不自然さをアピールする。
新聞記者役のキム・オクビン
検察側の応戦
検察は、ユン・ジンウォンをこの事件から降ろさせようと画策する。
強制退去反対デモに参加して弁護士の品位を傷つけたと懲罰委員会にかけたり、
検察の息がかかった大手弁護士事務所が、被告パク・ジェホに示談を持ちかけたり。
さすがにユン・ジンウォンも心が折れる。
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ユン・ジンウォンの反撃
パク・ジェホは、大手弁護士事務所の不誠実な態度に失望して、ユン・ジンウォンに戻ってきてほしいと頼み、葛藤しながらも引き受ける。
元警察官も事件の報告書偽造を指示されたと告白。
息子を殴った警察官も特定された。
パク・ジェホの息子殺害容疑のチンピラが、検察に買収されていたと告白。
さらに、買収時の検察との会話が録音されたデータまで入手できた。
新聞記者がそれを記事にするといい、
弁護士は裁判前に証拠が流出すると弁護側が不利になると反対する。
結局、記事が出て、弁護側は不利になるが、
買収されたチンピラが証人台にたち、担当検察官の不正が暴露された。
国民参与の陪審員たちは、全員一致で正当防衛を認めたが、
裁判官が下した判決は、懲役3年の実刑だった。
ラスト
担当検察官は、検察官をやめたが大手弁護士事務所で弁護士として雇われた。
判決後、ユン・ジンウォンとすれ違った検察は、
「お前に何ができるのだ」と鼻で笑ったが、ユン・ジンウォンは、
「弁護士としての仕事をしただけだ」と答えた。
感想
2009年にあった実際の強制撤去事件にインスパイアされて作られた映画だそうです。まったく「今」の時代が舞台なわけです。
先日「賄賂防止法」が成立しましたが、それほど賄賂がはびこっていたということで、法曹界も同様だということですね。
検察が被疑者をでっちあげたり、
裁判官とグルになって事件を操作したり、
たてつく弁護士を陥れたり、
そういうことに現実味を感じられ、それに立ち向かう「ヒーロー」が渇望されているということなのでしょうか。
ユン・ジンウォンは、悪徳検察官に、
「自分は弁護士の仕事をしただけだ」と言いましたが、
弁護側の証拠を新聞記事ですっぱ抜いた記者に対して、
「君は記者の仕事をしただけだ」と言っていました。
人々それぞれが、自分の仕事を誠実に行っていさえすれば、
不正などおきるはずないし、
もしあっても正すことができるはず。
ヒーローではなくても、今・ここで「やるべきことをやる」
ということで、世の中を変えていけるのかもしれない。
特別なイケメンやコリアンビューティーが出ているわけではありませんが、
見ごたえのある作品でした。
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皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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コメント
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2018年 7月 29日
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2020年 4月 15日
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