韓国語の変則活用についての質問
もう11月になりますね。9月10月は何をしていたのだろうか、記憶がないほど仕事しかしていません。
最近、韓国語ネイティブの方からの質問を続けてうけました。直近では、成美堂出版の『基本がわかるはじめての韓国語』をテキストに、韓国語を教えているというネイティブの方から。
「読者からの質問」
このタイトルでメールが来ると、もう心臓が止まるくらい緊張します。
今回は、『基本がわかるはじめての韓国語』を使って日本人に韓国語を教えているという韓国人の方からで、
質問事項は、
1. 따르다タルダ(従う)が、丁寧形で따라요タラヨ(従います)になるのは、
間違いでないことは理解しているそうなのですが、なぜ르(ル)変則ではないのか。
2. 끝내다クンネダ(終える)が、丁寧形で끝내요クンネヨ(終えます)になるとき、
끝내어요とならず、어がおちるのはなぜか。
いずれも、学習者から質問をうけて、答えられなかったので教えてほしい、
ということでした。
答えのない質問
1については、
多くの場合、다르다(異なる)という単語を先に学び、
この다르다が、르変則で、丁寧形が달라요になるので、
日本語ネイティブにとって、音もカタチも似ている따르다(従う)が
으変則で、丁寧形が따라요になる、というのが、納得いかないのでしょう。
語幹が르で終わりものは、르変則するものが多いですが、
語幹が르でも、으変則のものもあります。
들르다(立ち寄る), 치르다(支払う), 따르다(従う)などです。
その単語が、どう活用するのかは、辞書を引いて確認するしかありません。
ㅂ変則も、語幹がㅂパッチムで終わっているものは、たいがい変則活用しますが、
입다(着る)とか、좁다(狭い)とかは、変則しません。
「なんでー!」「面倒くさいー!」
と、よく学生さんにも言われます(笑)。
でも、辞書を引いてみるしかないんですよね。
日本語の場合を考えてみると、
「食べる」は一段活用なのに、「飲む」は五段活用なのはなぜですか?
とか、
「着る(きる)」と「切る(きる)」は活用が違うのはなぜですか?
という質問に、理由を示せないのと同じ感じでしょうか。
2については、
語幹にパッチムがない場合(母音語幹の場合)、連続する母音同士が縮約されます。
오다が、語幹오+아요で、오아요⇒와요
가다が、語幹가+아요で、가아요⇒가요
끝내다は、語幹끝내+어요で、끝내어요⇒끝내요
この場合に、
E+OがEになる、ということに納得いかないかもしれません。
「習慣的に」としか、言いようがありません。
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「捕まえる」「捕まる」
同僚の韓国人ネイティブの先生からも、質問されました。
잡다(捕まえる)と 잡히다(捕まる)
팔다(売る)と 팔리다(売れる)
のように、이、히、리、기が入って、
自動詞/他動詞、他動詞/受身などの関係になるものがあるが、
이、히、리、기が入るルールを教えてほしい。
これも、ルールがないんですよね。
そもそも、全ての動詞に이、히、리、기が入るわけではなく、
이、히、리、기が入るのは、およそ150語あまりの動詞に限られている
といわれています。
팔다(売る)と 팔리다(売れる)となるから、
만들다(作る)は、만들리다(作られる)にできるか、
というと、できません。
さらに、이、히、리、기がはいって、どう変わるのか、
自動詞になるのか、受身になるのか、使役になるのか。
これもルールがあるわけではありません。
잡다(捕まえる)/ 잡히다(捕まる)⇒他動詞/自動詞
남다(残る)/ 남기다(残す)⇒自動詞/他動詞
팔다(売る)/ 팔리다(売れる)⇒他動詞/受身動詞
입다(着る)/ 입히다(着せる)⇒他動詞/使役動詞
いろいろです…。
また、팔다(売る)날다(飛ぶ)のように、
語幹のパッチムがㄹのときは리が入るとか、
ゆるやかなルールはありそうですが、
これもはやり、語彙的に決まっているので、
辞書を引いて確認するしかありません。
外国語として学ぶ強み
その言語を外国語として学んだ人は、
文法にしろ、発音にしろ、体系的に学ぶので、
ネイティブより、ちゃんと説明できる場合があります。
日本で学ぶ留学生に、日本語母語話者の学生が、日本語の間違いを指摘される、
というのはよく聞く話ですよね。
今回の質問については、説明できないことを説明しただけですが…。
逆に、自分の母語について、知らないことがたくさんあることにも気が付きます。
学習している外国語と比べると、なぜ日本語はこうなんだろう、
という疑問もたくさん出てきますし。
興味は尽きません。
よろしかったらお願いします!
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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