韓国語で「煙突」は特別な意味?『ヨンパリ』に出てくる慣用表現
ことわざや慣用表現集など辞書の類は、韓国語だと「カナタラ順」なので「カ行」ではじまる「煙突のようだ(クルトゥク カッタ)」は結構知られているのではないでしょうか。
『The K2』と同じ脚本家
『ヨンパリ』がGYAO!で始まり、毎週楽しみに見ています。
チ・チャンウク主演の『The K2』と同じ脚本家さんの作品なので、同じ俳優さんが出ていたり、セットが酷似していたり。
例えば、
「ヨンパリ」で、キム・テヒが閉じ込められていた病室。
「The K2」で、財閥で権力争いをするソン・ユナの牙城クラウドナイン。
これらの「聖域」「密室」は、選ばれた者しか出入りができない。
出入り口のセキュリティ。ヨンパリでもK2でも同じでした。
『ヨンパリ』はSBSで、『The K2』はTvNだから、使いまわしではないと思いますが。
『ヨンパリ』第10話
財閥グループの権力争いに巻き込まれて、
本来の相続者ヨジン(キム・テヒ)は眠らされていたり、
病院のヨジン担当医(イ科長)は命を狙われたり。
空港で刺されたイ科長。
テヒョン(チュウォン)は、妹の治療費を稼ぐために、
「闇医者稼業」を行っていたため、警察に捕まります。
「具合の悪い人を治療するのが違法なのか?」と開き直るテヒョンに、
字幕:患者が誰かが問題なんだ。おとなしく白状しろ。
セリフ:환자가 누구냐에 따라 달라지는 거지.
순순히 털어 놓으실라고?
字幕:話したいのはやまやまですが、無理です。法に反します。
セリフ:순순히 털어놓고 싶은 마음은 굴뚝같은데 그렇게 못하겠네요.
直訳:素直に話したい気持ちは煙突のようですが、そのようにはできません。
字幕:患者の個人情報を守るのは医者の義務ですから。
セリフ:법으로 금지 되어 있어서 환자의 비밀을 보호하는 건 법적으로 의사의 의무입니다.
直訳:法で禁止されているので、患者の秘密を保護することは法的に医者の義務です。
心が煙突のようだ
「やまやまですが」=마음은 굴뚝같은데(心は煙突のようだ)
마음:心
굴뚝:煙突
같다:同じだ
何かをしたい気持ちが切実であるときに、마음이 굴뚝같다という表現をよく使います。
何かをしたい気持ちの程度が煙突のように高く上がっていく、
とイメージすると納得のいく表現だ、と思っていました。
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しかし辞書的には
しかし、韓国国立国語院の辞書には、굴뚝같다は出ていません。
かわりに似た表現が辞書に出ています。
생각이 꿀떡 같다(想いが蜜餅のようだ)
意味:何かをしたい気持ちがとても切実だ
これに関して、国立国語院の解説のページ(オンラインカナタ온라인가나다)に、次のように書かれていました。
「何かをしたい気持ちが切実だ」という意味と「煙突」に密接な関係はないので、単純に꿀떡(蜜の餅)と굴뚝(煙突)が似ているので間違って使われていると思われますが、はっきりしたことは分かりません。
「마음/생각이 꿀떡 같다.(気持ち/想いが蜜餅のようだ)」を使うほうが望ましいです。
————-
と、言われましてもねえ。
いまや、꿀떡(蜜の餅)같다といったら、ネイティブにも
「なに間違えてんの?」と言われそうなくらい、굴뚝(煙突)が一般化していますので。
言葉の変化に国語院がついていけていないということでしょう。
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