お勧め韓国ドラマ『魔女の法廷』第3話をもっと楽しむために!動画と日韓対訳セリフつき
年末、慌ただしくなってきました。
隠し撮り動画流出事件
『魔女の法廷』第3話のクライマックス、どんでん返し部分にあるセリフなので、ネタバレしてしまいます。
第3話は、結婚直前の女性が過去の裸動画をネット公開され、当時つきあっていた男性を告発するというもの。
捜査過程で、被疑者キム・サンギュンから恨みをかったマ・イドゥム検事が、なんと自宅でシャワー場面などを隠し撮りされます。
マ・イドゥム検事。「私の名前はキムサムスン」で、ヒョンビンの元カノ役(ヒジン)だった人ですね。
被害女性たちの動画は、キム・サンギュンによってことごとく消滅させられ、被害証拠がない状態で、手元にある証拠は、マ・イドゥム検事の動画のみ。
マ検事は、自分の裸動画など法廷に提出したくないため、動画が保存されているタブレットを隠してしまう。
女性の敵、キム・サンギュン
マ・イドゥム検事の作戦
該当部分の動画ですが、「ユーチューブでご覧ください」をクリックすると視聴できます。
2分49秒からのセリフです。
隠していたタブレットがヨ・ジヌク検事に見つかってしまいます。
김상균이 그 태블릿PC에 뭘 깔아놓았는지 알아요?
동영상 폭탄 프로그램이요. 시간이 지나면 자동으로 지워지는 브랙박스 카메라 처럼.
キム・サンギュンがタブレットに何を仕掛けていたか知ってる?
動画が消える爆弾プログラム。時間がたつと自動で消える防犯カメラのように。
그럼 동영상 날라갔단 말이에요? 그래서 못 내놓았던 거고?
じゃあ、動画が消えてしまった?それで隠していたんですか?
ポケットからUSBを取り出し、にっこり。
띠로리~
チロリン~
생각해보니까 송가영사건 때도 그랬고 증거 인멸 하나 기차게 잘하는 놈이 내 동영상에 조작 안해놓았을 리가 없잖아요.
考えてみると、ソン・ガヨン事件のときから徹底して証拠隠滅する奴だから、私の動画にも当然、仕掛けがしてあるだろうと。
그래서 동영상 확인한 다음에 따로 저장해 놓았는데 그 다음 날 확인해보니 싹 지워졌더라고요.
だから動画を確認したあと、保存しておいたんだけど、やっぱり次の日には消えていたわけ。
그걸 이제서 이야기…
なんで早く言って…
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歴史ネタの笑い
그걸 역이용해야죠.
저쪽에서 우리쪽에 증거가 없다고 믿게 한 다음에 재판에서 뻥!
当然、逆利用しなきゃ。
相手に証拠がないと信じさせておいて、裁判でバーン!
도시락을 터뜨린 안중근 지사처럼 터뜨리겠다 이말입니다.
弁当箱を投げつけた安重根志士のように、投げつけてやろうってこと。
真顔で訂正するヨ検事。
도시락은 윤봉길, 안중근 이딴 거…
弁当爆弾は尹奉吉、安重根だなんて…
安重根と尹奉吉
安重根(アン・ジュングン)は、日本では伊藤博文を暗殺したテロリストとして歴史の教科書にも登場するほど、有名です。
植民地支配された被害者視点からみると、植民地支配は「悪」であるため、安重根は志を持った「志士」となります。
安重根が伊藤博文を暗殺したのが1909年、
(翌年1910年に「日韓併合」)
尹奉吉(ユン・ボンギル)は、1932年の日本政府要人テロ「上海天長節爆弾事件」の実行犯です。
時代も微妙にずれてますし、安重根が暗殺に使ったのは拳銃でした。
(マ・イドゥム残念!)
さて、上海天長節爆弾事件ですが、
天長節の式典には、参加者は水筒と弁当だけを持参するようになっていたので、
水筒型と弁当型の爆弾各1個が用意されました。
尹奉吉が日本人要人に投げたのは水筒型爆弾。
(マ・イドゥム残念×2!)
弁当型爆弾は自決用だったのですが、これを使う前に逮捕されたので、
史実上、弁当型爆弾はバーン!と爆発していないんですね。
(マ・イドゥム残念×3!)
韓国では、植民地時代については詳細に授業で習っているでしょうから、
マ・イドゥム検事のセリフ、
도시락을 터뜨린 안중근 지사처럼 터뜨리겠다 이말입니다.
弁当箱を投げつけた安重根志士のように、投げつけてやろうってこと。
それを訂正するヨ検事のセリフに、
「おやおや」と苦笑するのでしょう。
ただ、安重根がテロリストかヒーローか、
というのは、支配者と被支配者の立場で当然評価が変わってきますので、
娯楽テレビドラマでは、登場させたくない人名でしょう。
ましてや、尹奉吉(ユン・ボンギル)は日本では知名度もありませんし。
この部分、日本語字幕はどうなるのでしょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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コメント
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新年おめでとうございます。今年も韓国のあれこれを教えてくださいね。楽しみにしています。
さて、やっと全編を観ました。
教えていただいていたので安重根、聞き取れました! 訳は「花火をバーンと爆発させる」「花火は打ち上げるものだろ」でした。
韓国ドラマをみていていつも思うのですが、歴史とか呼称の訳とか もっと忠実に訳してもよいのではないでしょうか。
安重根は少なくとも歴史授業でちらりと習いましたし。ドラマをみながら直ぐにはピンときませんが、??何のことだろうかと興味をもちます。
ドラマでは違うことを言ってるのはなんなんだろうかと調べてみて、複雑な呼称のあれこれも、知ってはじめて理解できるようになりました。母親になると「●●ちゃんのオモニ」と呼ばれて決して個人名では呼ばれないのに、母親の個人名で●●さんと訳されいるとか。ドラマの訳では文字制限があるでしょうけど。
せっかく韓国ドラマをみているので、異文化としての韓国をもっと知りたいなあと思うのですが。
ponさま
明けましておめでとうございます。
「魔女の法廷」いかがでしたか?ちょうど#me too運動もあったので、すかっとするドラマでした。
安重根は、日本では暗殺者、韓国では英雄という扱いの違いもあって、
扱いにくいだろうとは思います。
「爆発」と「打ち上げ」になったんですね。ありがとうございます!
いや~、翻訳者さん、苦しんだでしょうね、苦労が伝わってきます…。
私も字幕があると意訳や省略に「そりゃないだろ」と思うこともありますが、
字数制限があるので仕方がないのでしょうね。
呼称の違和感、私も毎回感じます。オッパは、もうオッパでいいじゃん、と思ったり(笑)。
そんなこんなのもろもろ、セリフが少しでも聞き取れたり、歴史を調べたりすると、
面白さが倍増するんですよね。
コメント、ありがとうございます。
今年もまたぜひ、よろしくお願いします。