映画『それだけが僕の世界』ストーリーは陳腐だけれどイ・ビョンホンとパク・ジョンミンが素晴らしい
2018年12月に日本で公開されることに決まったようです。今年は『天命の城(原題:南漢山城)』に続き、ドラマ『ミスターサンシャイン』さらに『それだけが僕の世界』と、イ・ビョンホンの存在感が大きな年でした。あ、まだ8月なのに、過去形…。
『それだけが僕の世界』キャスト
韓国では2018年1月に公開
監督:チェ・ソンヒョン
チョハ:イ・ビョンホン
(チャンピオンだったこともある前職ボクサー)
ジンテ:パク・ジョンミン
(サヴァン症候群でピアノが天才的)
インスク:ユン・ヨジョン
(夫のDVで苦労した二人の母親)
イ・ビョンホン
한물 간 전직 복서 조하
盛りの過ぎた前職ボクサー チョハ
王様、チンピラ、疲れたサラリーマン、詐欺師・・・幅が広い人だから、ちゃんと前職ボクサーに見えるから、すごいです。
ただ、前職とはいえボクサーなんだから、もう少しマッチョな俳優さんがよかったのでは、という気もします。なぜ、イ・ビョンホン?という疑問が消えないまま…。
パク・ジョンミン
서번트 증후군 진태
サヴァン症候群 ジンテ
『東柱』で、カン・ハヌル演じる東柱(ドンジュ)の友達であり独立闘士ソン・モンギュ役が、とてもとても印象的でした。今年は、キム・ゴウンと共演の『辺山』という青春映画もありましたが、そちらは興行的に振るわなかったようです。
ユン・ヨジョンさんがお母さん
苦労続きの人生だけど、なんだかんだ良い息子に恵まれて、幸せだったよね…という「古き良き時代のお母さん」でした。
あらすじ
自分を見捨てで家を出ていった母親と再会したチョハは、交通事故に遭うが、加害者は金持ちのピアニストだった。退院後、住む家もなかったので、まとまったお金ができるまで母親の家に居候することに。存在も知らなかった弟は、知的障害がある。母親が1か月家を空けることになり、弟との生活が始まる。
ざっくり感想
おちぶれた兄と、一芸に秀でた弟との交流物語・・・。多くの人が指摘しているように、『あの日、兄貴が灯した光』とかなりかぶります。
そして「母親が1か月家を空ける」という展開で、観客はすでに、ラストまで想像がついてしまいます。
『あの日、~」でもそうなのですが、展開が読めるけれど、とりあえず感動してしまうんですね。兄・弟・母親の、この3人のキャストをみると、ありふれたストーリー、あり得ない偶然、都合のよすぎる展開、にもかかわらず演技で泣ける。
韓国での評価も、おおかた「ありきたりな新派劇だが、俳優の名演は見る価値あり」という感じです。
もともと「新派」は、日本で歌舞伎に対する現代劇のことを表す言葉です。新派が、人情の泣ける物語が多いということなのか、韓国では「無理やりなお涙頂戴劇」という、ちょっとからかった感じで使われることが多いです。
映画やお芝居だけでなく、不幸な生い立ちを告白しようとしたら
나는 신파를 싫어해(私、新派は嫌いだから)
と言われたり。こんな感じで、よく耳にします。
パク・ジョンミンの努力
サヴァン症候群と、ピアノの演奏シーンがあるので、パク・ジョンミンさん、大変だっただろうなと思ったら、やはり大変だったようです。
インタビューなどによると、
サヴァン症候群を研究するために、特殊学校で6か月のボランティアに参加したそうです。
また、ピアノに触ったことすらなかったので、ピアノの練習も相当して、ラストのチャイコフスキーは6か月練習したとか。もちろん映画で流れるピアノの演奏は、プロのものですが、プロの演奏に手の動作がついていっているというだけでも、驚くレベルといえるでしょう。
損益分岐点が210万人のところ、観客動員数330万人はいりました。
俳優さんの名演技もありますが、揶揄しながらも「新派」が好きなんですよね。
よろしかったらお願いします!
韓国語ランキング
自己紹介はこちら
最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
スポンサーリンク
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
こんばんは インド映画は昔よく見ましたが、今は韓国映画を追いかけるのに必死でなかなか手が回りません(笑)
インド映画を観客と一緒に楽しむ企画っておもしろそう。ハロウィンになると「ロッキーホラーショ―」の上映会がたまにあるんですが、昨年のはスクリーンに呼応して踊ったり掛け声を掛けたり合いの手を入れたり小道具を使ったりと、とっても忙しかったですよ。観客も一緒に(半分やけくそ?)楽しんでました。中にはじっと座ってる人もいましたけど。
ponさま
私も同じく、韓国映画で忙しいです(笑)
「ロッキーホラーショ―」は見ていませんが、
古田新太の舞台でやりましたね。参加型、すごそうです…。
コンサートなどでも最後「みんなも舞台に上がって!」みたいなのは、
苦手なんですよね。
インド映画がお好きとのことですが、ほんとにパワフル荒唐無稽な内容には大笑いですよね。いきなり踊りだすし。
以前映画館にインドの人が来ていて、スクリーンに合わせて大笑いしたり歌ったりと賑やかで、あっけにとられたことがあります。インドでは一緒に歌ったり踊ったりだそうですね(笑い)
ponさま
インド映画、お好きですか!?
去年、日本でも大ヒットした「バーフバリ」シリーズは、
日本の映画館でも、声出して応援しながらの上映会があったそうです。
さすがに、そういう雰囲気には乗れないだろうなと行きませんでしたが。
先日も、「バジュランギおじさんと、小さな迷子」というインド映画を見てきました。
インドとパキスタンの不仲が背景にあるお話で、
隣国同士が仲良くするのは世界的に見ても難しいんだなあと、
妙なところで深く考えてしまいました。
よい映画でした。
見てきました。ラスト近く 皆さんの鼻をすする音があちこちから聞こえてきました。
お話は陳腐だけれど、見終わって心がほんわりして顔がほころびっぱなしです。
ユン・ジョンミン 東柱の演技もすばらしかったけれど(百想新人賞のスピーチがよくてファンになりました)今回は別人のようで、すっかりなりきっていて。ピアノの指運びも吹き替えなしとは驚きです。丁度ユ・アインの「密会」を見終わってほんまもんのピアニストや、すごいなと思っていたところでしたが、ユン・ジョンミンが嬉しそうに飛び跳ねながら でも真剣に弾く姿は感動でしたね。こんなコンサート 行ってみたいです。
イ・ビョンホン アクション系のイメージのかっこいいだけじゃなくて、心の傷を抱えたうらぶれた役がぴったりで、素晴らしかった。そして、ユン・ヨジョン 苦労を重ねてきたオモニ、だんだん顔つきとか疲れがでてきて。「バッカスレディ」のおばさん役も素晴らしかった。「ユン食堂」の社長もすごく可愛いですよね。
足を切断したピアニストのハン・ジミンとこの兄弟は心の友になるだろうな 、大家さん一家もなにかといい関係になりそう、兄弟の明るい未来を願っています。
ponさま
映画、ご覧になったのですね。
陳腐なストーリーであっても、俳優さんの演技で引き込まれる作品ですよね。
イ・ビョンホンは、「美しき日々」の실장님(室長さん)のイメージが強かったのですが、
「インサイダー」や「マスター」のヤクザ役をみて、本当にすごい人だと思いました。
「すさんだ人間の目」になるんですよね~~。
「バッカスレディ」私も見ました。すごい映画でしたね。
感想を書こうと思いながら、消化しきれずそのままになっていました。
いつもコメントありがとうございます!!
こんにちは、お久しぶりです(´∀`)
この映画、日本公開が決まったんですね~
韓国での公開時の予告編を見てから、ずっと観たかったので嬉しいです。
サヴァン症候群と言えば、『レインマン』のダスティン・ホフマンさんに敵う演技ができる俳優さんはいないと思いますが、パク・ジョンミンさんのサヴァン症候群の演技もとても楽しみにしているんです。(おかしな言い方ですが…)
パク・ジョンミンさんの演技は何度も見ましたが、作品内容がどうであれ、彼の演技はいつもキラッと光っていて、若いけど実力派俳優の一人だと思っています。
カン・ハヌルさん共々に、ファン・ジョンミンさんの事務所に所属している俳優さんなんですよね。
彼らがずっと契約し続けてくれると、セムカンパニーは安泰かと…(´艸`)
二人とも、名前があると観てみようかな~と思える、そんな『信じて見る俳優』だと思います~
疲れているけど何か観たい時など、先が読めて気持ちよく涙させてくれる作品はヒーリングにもなる気がします~(´艸`)
あ、先日、去年末にtvNでリメイクされたドラマ『世界でもっとも美しい別れ(4話)』を観て、気持ちよく泣きすぎて、翌日は顔が腫れぼったかったです(*≧∀≦*)
NICOさま
お久しぶりです!お暑うございます…。
この映画、イ・ビョンホンさん目当てで見に行って、パク・ジョンミンさんに惚れる、という人が多いんじゃないかと期待しています。カン・ハヌルさんと同じ事務所なんですか!俳優さんも演じるのが仕事とはいえ、やはり「素」での関係は無視できないのか、映画やドラマで、格別に息があってるなあと思うと、同じ事務所の仲良しだった、というのをよく聞きますね。
全4話というドラマがあるんですね。お手頃でいいですねえ。でもタイトルから悲しい…。
「大丈夫、愛だ」と同じ脚本家というのも魅力ですね。
私、実はインド映画が好きなんです。笑って踊って奇想天外、という面白さで元気になれるのですが、問題は、3時間近い作品が多くて、相当元気じゃないと見る決心がつかないという…。
韓国では、猛暑のお陰で映画館がにぎわっているそうです。「神と共に」、早く日本上陸してほしいですね。
では、残暑に負けず、お元気にお過ごしください~。