映画『極限境界線(原題:交渉)』ヒョンビンは格好いいのに、興行的に失敗した理由

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ヒョンビンとファン・ジョンミン主演の映画『極限境界線』を見てきました。髭のヒョンビンが格好良くて、2時間弱たいくつせずに集中して見れました。

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映画『極限境界線』

2023年18日公開(韓国)
2 (2)

監督:イム・スンレ
「リトルフォレスト」の監督さん。「リトルフォレスト」がとても良かったのですが、
まったくテイストの異なる作品なので、どうなのかなーと思いながら鑑賞しました。

キャスト
チョン・ジェホ:ファン・ジョンミン
(交渉専門外交官)

パク・デシク:ヒョンビン
(挫折経験を抱えた国家情報院要員)

イ・ボンハン:カン・ギヨン
(現地通訳人)

あらすじ
2007年に起きた、タリバンにより韓国人23名が拉致された事件。
アフガニスタンからの韓国軍を撤退、タリバン戦士の釈放などが要求され、
韓国政府の交渉役ジェホと、現地工作員デシクが
人質救出のためにアフガニスタン政府やタリバンと交渉する。

予告編はこちら

ざっくり感想

とにかく、邦題がよくないですよね。何の映画かわからない。
邦題も「交渉」でいいのに、なぜ「極限境界線」???

いろいろ不満はあっても、
髭のヒョンビンが、ワイルドでアクションもあって、格好いいです。

それと、現地通訳人イ・ボンハンを演じたカン・ギヨンさん。
ウ・ヨンウの先輩弁護士ミョンソクと同一人物とは思えない驚きでした。

ファン・ジョンミンさんは、さすがのベテランぶり。

韓国映画は、内容・ストーリーがイマイチでも、
俳優さんたちの熱演だけで楽しめてしまう作品が多いですね。
この『極限境界線』も、そんな感じでした。

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興行的に成功しなかった理由

韓国内での観客数は、172万人でした。
損益分岐点が350万人なので、半分しか及びませんでした。

この映画の一番の問題は、人質に対する感情でしょうか。
映画の冒頭で、アフガニスタンにキリスト教を布教しにきた団体が
バスに乗っているところを、タリバンに襲われます。

韓国外務省に、韓国人拉致の知らせが入ります。
そこで、
事前に危険地域だから行くなと伝えていたのに
彼らは、危険は覚悟のうえで、遺書も書いているらしい
という話が出ます。

実際にこの事件が起きた2007年当時も、
人質に対する視線は厳しかった
という、そもそもかなりデリケートな事件です。

「人質を救わなきゃ」という気持ちを
ファン・ジョンミンやヒョンビンたちと共有できない・・・
という可能性を映画の作り手側もわかっているはず。

そういう背景も含めて、
交渉担当者の苦労・苦悩を描いているのですが、
人質の人たちは、無辜の市民じゃないよなあ
という感情が、映画への集中を邪魔します。

それでも、タリバンとの交渉場面の緊迫感は圧倒的でした。

人質でなく拉致

タリバンは、韓国軍撤収と拘束されている兵士の釈放を求めるために
韓国人を連れ去ったので、
人質:인질
という言葉が出てくると思いきや、

납치:拉致
피랍 사건:被拉事件
피랍자:被拉者

という言葉がたくさん出てきました。
ここらへんの言葉の感覚が、難しいですね。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

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