インド映画『RRR』韓国の歴史と重なる歴史設定
2022年10月に公開されたインド映画『RRR』。1年経ってもまだ映画館で上映中という、モンスター級の大ヒット作です。韓国ドラマや韓国映画を語るこのブログで『RRR』を紹介するのは、私がインド映画好きという理由だけではありません。
インド映画『RRR』
2022年10月22日公開
あらすじ
1920年、英国植民地時代のインドが舞台です。
ビームは、英国軍のインド総督にさらわれた自分の村の少女を救うため、
正体を隠して総督公邸があるデリーに向かいます。
デリーで、ビームはラーマと出会い親友となります。
しかしラーマは英国政府の警察官として「総督公邸襲撃を企む男」つまり
ビームを捕らえるよう命じられます。
お互いの正体を知らずに親友となった二人は、互いの任務を知って苦悩する・・・。
迫力の予告編はこちら。
インドと韓国が共有する歴史
『RRR』の時代背景は、
1920年のイギリスによる植民地時代です。
イギリスが、インドをどのように植民地支配していたかが描かれます。
インドの村の少女を「居間に飾るわ」といって連れ去る
インド人のお店の店主を殴る蹴る
イギリス政府に歯向かうインド人を拷問する
などの場面があります。
これって、
「イギリス」を「日本に」
「インド」を「朝鮮」に入れ替えると、
そのまま、日本の植民地時代を背景にした韓国映画になるんです。
『RRR』は、ビームとラーマが友情をはぐくみ、対立して・・・
という紆余曲折を経て、最後は
インド人のビームとラーマが、イギリス人の提督をやっつけます。
インドを支配するイギリス人たちの、非人間的な所業がさんざん描かれた後に、
ビームとラーマが超人的な強さで、
イギリスの植民地支配の象徴、提督公邸をぶち壊します。
このイギリス提督公邸が、
日本の植民地支配の象徴、朝鮮総督府に見えてしまうんですね。
朝鮮総督府:1910年に日韓併合により朝鮮を統治するために設置された。
朝鮮時代の王宮・景福宮の真ん前に建てられ、日本の敗戦後も
韓国の人々にとって、屈辱の歴史の象徴だったため、1995年に解体された。
『RRR』の観客たちは、
インド人のビームとラーマの活躍に歓声を上げているのですが、
日本人は、イギリス人の立場だったんだよなあ、と、
複雑な気持ちになりました。
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イギリスや韓国での『RRR』
日本の植民地時代を背景にした韓国ドラマや映画は、
あまり見たくない、という人が結構います。
イ・ビョンホンの『ミスターサンシャイン』
(予告編はこちら)
キム・ナムギルの『剣の詩(盗賊)』
(予告編はこちら)
などでも日本の軍人たちの悪行の数々が描かれています。
『RRR』では、イギリス人が相当な「悪者」として描かれています。
イギリスの人々の反応はどうなんだろうかと検索してみたところ、
あるブログで、
知り合いのイギリス人に訊いてみた、という内容がありました。
周囲の人たちはこの映画の存在を知らない
植民地時代のイギリスは悪かったから返す言葉はない
個人的には “ガンガンやっちゃって” って感じ
とあります。
韓国での『RRR』の感想も検索してみました。
やはり、日本による植民地時代と重ねる人が多いようです。
韓国の植民地時代が背景の映画は暗くて重いが、
『RRR』は明るい
韓国でも『RRR』のような植民地背景の映画を作れば面白いのに
という感想が印象的でした。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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