お勧めの韓国ドラマ『秘密の森』　日本語予告動画つき

ネットフリックスに登録したら、1か月間無料だそうなので、春休み最後の楽しみとして、一気に全16話見ました。ものすごく面白かったです。

「応答せよ」と「トッケビ」の反動

「応答せよ」シリーズのヒットと、「トッケビ」のお化けヒットは、tvNというケーブルテレビの作品です。「トッケビ」(2016年)の後続作が振るわず、tvNは暗黒期に入ったのか！？とささやかれていたそうです。
「秘密の森」の放送が2017年6月ですから、年に1本ヒット作、話題作があれば十分だと思いますが、直前に放送されていたユ・アイン主演の「シカゴライター」が期待外れだった衝撃が大きかったのでしょう。

ざっくりあらすじ

検察と財閥に賄賂を贈っていた会社社長が殺害される。さらにその社長が接待に利用していた女性も瀕死の状態で見つかる。
幼少期の手術で、感情を失ったファン・シモク検事（チョ・スンウ）が、正義漢と感情豊かなハン・ヨジン刑事（ペ・ドゥナ）と共に、事件の真相を追っていく。

検察と警察の内部に加害者がいる場合、同じ組織に所属する人々は、まず「そんなはずはない」と否定し、事実だと分かったら身内の恥は隠そうとします。
でも、ファン・シモク検事は、感情がないから流されることなく、事実だけを見て原則通りに捜査をすすめます。

ファン・シモクをつぶそうとする人々が、ファン・シモクのプライベートを暴いてネガティブキャンペーンを張りますが、これも感情がないから、打撃をうけません。

正義を貫くためには、もはや感情を捨てなければならないほど、末期的な世の中になってしまったのか、と結構、つらい現実です。

予告編
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主演二人の魅力

ファン・シモク検事（チョ・スンウ）

イ・ビョンホンと共演した「インサイダーズ」でも「食えない検察官」でした。今回は感情のない役なので、ぼそぼそしゃべるのですが、それがなんともいえず、好みですた。声に惚れました。

ハン・ヨジン刑事（ペ・ドゥナ）

映画「私の少女」でも警察官役でした（児童虐待、同性愛など、いろいろつらいけれど、良い作品でした）。「かわいい」というより「格好いい」女優さんが好きです。今回も、ペ・ドゥナの男前っぷりが、とても素敵でした。

「秘密の森」の面白さ

ドラマのウリは、「登場人物のすべてが犯人も疑いがある」というところです。だから、脇役の人々が魅力的が魅力的なんですね。悪役っぽくありながら、それぞれに「自分の正義」があります。

イ・チャンジュン検察長のち大統領首席秘書（ユ・ジェミョン）

「応答せよ1988」の学年主任のお父さん！だったのに。役者さんはすごいですね。賄賂もらって、女性の接待も受けた？と極めて「黒」なのに、一方で検察の正義を通そうとしているようにも見える。どっちが本性なのか、最後までわかりません。

ソ・ジョンジェ検事（イ・ジュニョク）

力の強い人になびき、こびて、本当に嫌な奴なのに、クズっぷりも徹底すると憎めなくなります。イ・ジュニョクさんといえば、イ・ミノさんの「シティーハンター」でも検事役でしたよね。キム・ヨンジュ検事。当時は真面目すぎるほどまっすぐな正義漢だったのに。

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ヨン・ウンス検事（シン・ヘソン）

お父さんが前検事長で、陰謀により失脚させられ、父親の名誉回復のために検事になったようなもの。だから「復讐」という動機があるけれど・・・。
「青い海の伝説」では、イ・ミノにまとわりついても想いが通じず失恋していましたが、今回もファン・シモク検事が気になるけれど、それどころじゃないし、ファン・シモクはそもそも感情がないし、という気の毒な人でした。

韓国でも高い評価

評判を検索してみると、「ウェルメイドの成功作」「視聴率では評価できない傑作」「強く嵌る映画のような作品」などなど、評判いいです。
すでに「シーズン２」の製作も決まっているようで、楽しみです。

「シーズン１」の最後、感情を持たないファン・シモクが、にっこり微笑んでいました。犯人捜しのミステリー物ですが、ハン・ヨジンとの共同作業を通じて、ファン・シモクが感情を少し取り戻すプロセスも物語の軸でした。
感情がないからこそ、人間関係や利害関係に流されないという強みがあるわけですが、感情の回復は、組織との葛藤も呼び込んでしまうぞ、と早くも心配しています(笑)。

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