人気ドラマ『サイコだけど大丈夫』第3話、4話で批判されたシーンとその深い意味
『サイコだけど大丈夫』、週に2回ずつネットフリックスで公開されるので、「いっき見」できないから生活への影響がなくていいです。放送が終わっていないドラマは、「あたり」か「はずれ」かの評価がわからないので、最後までみて「やっぱりはずれだった！」と悔しい思いをすることもありますが、この『サイコだけど大丈夫』は回を重ねるごとに面白さが加速していきます。
『サイコだけど大丈夫』第3話の問題シーン
韓国ドラマはたいがい、滑り出しが面白くなくて、
第1話、2話のあたりで挫折することがよくあります。
このドラマも、「面白いかも」と思い始めたのが第4話からでした。
見続けるかどうか迷っていた第3話で、なんと、
セクハラ場面
という批判の声があがりました。
第3話というと、
主人公のムン・ガンテ(キム・スヒョン)と兄サンテが、
故郷であるソンジン市に引っ越し、
コ・ムニョンがガンテを追ってソンジン市に現れた、
という段階です。
ガンテは、自分をかまうムニョンが鬱陶しいんですが、
ムニョンが無理やり迫ってきます。
ガンテの勤め先の病院の、更衣室にまで入ってきて、
上半身はだかのキム・スヒョン。
いやがるキム・スヒョンの体を無理やりさわる・・・
このシーンが、
男性に対するセクハラ
と批判されました。
男女関係なく、相手が嫌がることをするのは人権侵害であり、
特にドラマなどでは、
性的な行為が、時に話題性やウケを狙って描かれることが多く、
見る人に不快感を与えかねません。
『サイコだけど大丈夫』では、
コ・ムニョンの極端な性格を表すためか、
나랑 한번 잘래?
一度寝てみる？
など、自分に気のない相手に向かっての発言としては、
嫌がらせになるような性的な表現が多くあったことも、
批判の理由でした。
4話でもさらに・・・
続く第4話では、
ムン・ガンテが務める病院には、
ムニョンの父親（痴呆症）が入院しており、
病院長に言われて、ムニョンはしぶしぶ見舞いました。
ところが、父親が突然、
なんでお前がまだ生きているんだ！
とムニョンの首をしめ、
平気なふりをしていたムニョンですが、やはり
ショックは大きく、
病院からバスにも乗らず一人、歩いていました。
心配になったガンテが迎えに行くのですが、
なぜか雨が降って、ムニョンの服がスケスケに・・・。
下着がすけて見えています。
後ろ姿のほうが分かりやすい？
これもまた、
いやらしい
という批判にさらされました。
ちゃんと意図があった？
この作品の舞台が、
精神病院
ということもあり、
来ている服に現れる気持ちの変化
繰り返されるセリフに現れる深層心理
など、結構、奥が深いのです。
そういうことを念頭に置いてみると、
1話や2話でムニョンが着ていた衣装は過剰にかざりたてたものでした。
第9話で、病院長が解説してくれていたのですが、
派手な服装は、
연약한 자기를 지키기위한 무장
弱い自分を守るための武装
そう考えて見ると、
第4話で下着がみえているというのは、
内面を相手に見せている
という演出意図があるのではないか、
と深読みすることもできます。
キム・スヒョンの上半身は、
韓国ドラマでお約束ともいえる、
ファンサービス？
の要素が大きいような気がしますが、
第4話の下着スケスケは、お色気サービスではなくて、
ちゃんとした心理描写
だと思います。
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なぜモーテルに？
雨の中、ガンテはムニョンを迎えに行き、
自分の下宿先にひと晩泊めるハメになってしまいます。
が、その前にモーテルに泊まらせようとします。
そんなことしたら、ムニョンの餌食？になるだろうに、
ガンテはなんで、わざわざ・・・
と思って、立ち寄ったモーテルの名前をよく見ると
베이츠
ベイツ
ヒッチコックの有名な映画
「サイコ」の舞台になったモーテルと同じ
これ、あとで気が付いたのですが、
ドラマ見ながら気が付いた人は、
このモーテルで凄惨な殺人事件でも起こるのか！？
とドキドキしたかもしれませんね。
「サイコ」繋がりのオマージュだったのでしょう。
このあたり(第4話)から、このような
心理描写やこまかい仕掛け？に気が付いて、
かなり好みなドラマじゃないか、と思って楽しくなりました。
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2020年 8月 12日
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