ネットフリックス『殺人者のパラドックス』血生臭いけれどスタイリッシュ
人がたくさん死ぬドラマは見ていて辛いけれど、ソン・ソックさん見たさで『殺人者のパラドックス』全8話、3日かけてみました。好き嫌いが分かれる作品ですが、私は楽しめました。
『殺人者のパラドックス』
2024年2月9日ネットフリックス公開
キャスト
イ・タン:チェ・ウシク
偶然に人を殺すと、殺した人が悪人でしかも証拠が偶然に消える
という能力を持つ
ナンガム:ソン・ソック
勘の鋭い刑事。父親の刑事だが部下だったソンチャンによって
意識不明のまま長らく病院にいる
ソンチャン:イ・ヒジュン
元刑事だが、正義を具現するための殺人を繰り返している
イ・タンに、殺すべき悪人を見分ける超能力があるのか気になる
予告編はこちら。
韓国語のタイトル
原題は、
살인자 ㅇ 난감
サリンジャ〇ナンガム
살인자は漢字で「殺人者」と書きます。
真ん中にあるㅇは韓国語の子音です。
韓国語は、子音と母音が組み合わさってこそ
一つの文字として読めるので、
子音だけだと、読みようがないのです。
そこで、살인자の자の文字の下に ㅇ を
パッチムとしてくっつけて、장にすると、
살인장난감
サリンジャナンガム
ソン・ソックさんが演じる刑事の名前
장난감
になります。
原作の漫画家さんは、
どう読んでもいいですよ~
と言っているようですが、ご本人は
子音ㅇの名前「이응(イウン)」で読んでいます。
살인자 이응 난감
サリンジャ イウン ナンガム
この読み方をする人が一番多いようです。
それから、主人公の刑事ナンガムがいつも噛んでいる風船ガム。
これがまさに子音のㅇなんだと、
監督さんがインタビューで語っていました。
さらに
サンガムが、ガムを噛んでいるときと噛んでいない時があります。
いつガムを噛んでいるのか、見比べてみてください。
とも言っていました。
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イ・ヒジュンさんは44歳
ソン・ソックさん目当てで見始めましたが、
途中から登場するソンチャンに目を奪われました。
赤黒い肌とシワなど、特殊メイクの技術もすごいけれど、
声の出し方、姿勢、ものごしなどで、
完全に老人になっているのです。
ソンチャン役を演じたイ・ヒジュンさんは
現在44歳ですが、ソンチャンは65歳くらいの設定です。
イ・ヒジュンさんを知ったのは、『棚ぼたなあなた』でした。
役柄も楽しくて、
「私の好きな俳優さんリスト」に入りました。
その後も、
『青い海の伝説』でお調子者の詐欺師
『キマイラ』で犯罪者と疑われる科学者
など、トップワンの主演ではないけれど、
主演陣には入る俳優さんです。
もちろん、目当てのソン・ソックさんは、
今作でも、セクシーでした。
スタイリッシュな演出
私は演出を云々できるような分際ではありませんが、
見ていて「手が込んでいるな~」と思いました。
「え、ここでさわやかなBGM?」という音楽や、
回想シーンや幻想なども、心理描写に効果的でした。
一番目立つ演出として、
イ・タンがハンマーで相手の頭を叩きつける場面と
釘を壁に叩きつける場面が重なったり、
ガムの箱をあける場面と、引き出しをあける場面が重なったり、
65歳のソンチャンが「どこから」と話し出す場面が
若いソンチャンが「話そうか」と話す場面に重なったり、
こういう場面の重なり・連続がたくさんありました。
きっとそこから読み取れる意味もあるのでしょうが、
読み取る努力していませんが。
全8話見終わっての感想
性暴力や保険金殺人などを犯しても、
お金の力でもみ消したり、運よくばれなかったり、
世の中は不公平だと感じている人が、本当に多いのでしょう。
そういう不満から、
『模範タクシー』『ヴィンツェンツォ』などの
ダークヒーローもののドラマが、私も好きです。
とはいえ、殺してもいい悪人?
どんな悪人だとしても殺人が許されるのか?
殺してもいいと判断できるのか?
ナンガムは「殺人は殺人だ」として、
イ・タンを捕まえようとしますが、
最後、ナンガム本人も一線を越えます。
警察がちゃんと本来の仕事をしていれば!
法律がちゃんと機能していれば!
と思わざるを得ませんでした。
よろしかったらお願いします!
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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