『ミスターサンシャイン』見終わっての感想(その1)
『ミスターサンシャイン』の放送が先週おわって、ロス状態です。韓国での放送の翌日に、日本で見られるというすごい時代になりました。でも、ネットフリックスだと、テレビでの放送はないんでしょうか。そうだったらもったいないなあと。
終わってみれば高い評価
『ミスターサンシャイン』が放送される前は、
イ・ビョンホンはスキャンダルがあったし、
20歳も年下のキム・テリの恋人役がつとまるのか?
という心配の声が上がり、
放送が始まった後には、
歴史的考証がなってない!
親日派を美化している!
という非難の声が上がり、
でも終わってみると、
主演も助演も演技が見事!
ストーリーも完璧!
という称賛の声が上がっています。
製作費400億!?とかいう話ですが、元も取れたことでしょう。
主人公は、義兵
最終回の一つ前の回で、とても目立つカメオが登場しました。
パク・ジョンミンさん!
イ・ビョンホンがニューヨークで出会った朝鮮人の役。
(写真はネットフリックスより)
안가 창호입니다
安家の昌浩です。
おーー!安昌浩。
有名な独立運動家です。
彼は、顔も名前も有名な「義兵」だったわけで、
名乗った後に、「私も義兵です」と言っています。
名前が残っている義兵は多くないけれど、
名前が残っていなくても、何百、何千の義兵たちがいた。
『ミスターサンシャイン』では、
顔も名前も残っていない「義兵」たちに光をあてました。
唐突に登場したマッケンジー
最終回24話に、登場した新聞記者。
フレデリック・アーサー・マッケンジー。
ものすごく唐突な感じがしたのですが、彼は義兵たちにインタビューし、写真を撮っていきました。
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教科書の「義兵たちの写真」
これが義兵の唯一の写真になる・・・といって、写真がセピア色に変わります。
この放送があった日、「義兵 写真」が検索語のトップになったとか。
どうやら、「韓国史」の教科書に義兵の写真が載っているらしく、
視聴者はそれを思い出して、確認したのだろうということでした。
教科書に載っているという写真がこちら。さすが、新聞やらユーチューブに出回っていました。
つまり、唐突にドラマにでてきたマッケンジーさんは、実在の人物だったわけですね。
名もなき義兵たち。
教科書の写真でみると、一人ひとりの顔は記憶に残らないけれど、
みんな、名前をもって、生活していた人々だったはず。
キム・テリ演じるコ・エシンのセリフに、
양복을 입고 얼굴을 가리면, 우린
얼굴도 이름도 없이 오직 의병이오.
背広を着て顔を隠せば、私たちはみな、
顔も名前もない、ただの義兵だ。
というのがありました。
日本軍から身を守るために、顔と名前を消し去った義兵たちが、
どんな人生を生き、どんな思いで戦ったのか。
義兵たちの、顔と名前を取り戻したドラマでした。
名前と顔と、そして生活と
『ミスターサンシャイン』の最終回は、1907年の、日韓保護条約。
(韓国では乙巳条約(을사조약)といいます)
日韓併合は1910年ですが、韓国が主権を失ったのは、この条約でした。
主権を失った時、多くの義兵も死んでいった・・・。
朝鮮の王、高宗に一人ずつ、名前を報告しています。
涙を流しながら、その名前を、記憶に刻むように。
志のバトンタッチ
『ミスターサンシャイン』の主人公たちの話は、1907年で終わりますが、
彼らが命がけで守った「希望」は、遠く満州で、独立軍に進化してしていました。
そして、ドラマのラストシーンは
1919年、京城、外国人墓地。
イ・ビョンホン演じたユジンの墓の前に立つ青年は、
1907年にユジンの小間使いだった。
12年たって、立派な独立運動の闘士になっていたんですね。
1919年といえば、三一独立運動の年。
独立宣言文を読み上げ、万歳を叫びながら行進する運動が朝鮮半島全域に広がりました。その後、日本軍による残虐な鎮圧があったわけですが。
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日本軍の悪者っぷりが、やはり見ているとつらいのですが、
日本軍の悪行を告発してやる~という意図は感じませんし、
何より、テーマは義兵であり、志を未来につないでいくという希望です。
日本でも評価されるといいのにな、と思います。
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皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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