『太陽の末裔』の評価・あえてネガティブな評価をひろってみると

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『太陽の末裔』ユ・シジンやソ・デヨンの逞しい裸体にほれぼれしてしまうので、あえて水をさしてみます。

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大ヒットだからこそ

『太陽の末裔』の魅力は、俳優たちの格好よさ、海外ロケによる景色の美しさ、ジェットコースターのようなストーリー展開のうまさ、などがあります。

申し分のない出来だと思うのですが、人気ドラマだからこそ絶賛する感想だけではありません。韓国内で、このドラマがどのように評価されているのか、ざっと検索してみました。

当初から話題になっていましたが、
こんな軍隊生活はありえない。軍の描写にリアリティがない。
という声と共に、
軍を美化している。国防広報のための国策ドラマだ。
という批判もあります。

まあ、リアリティに関しては、
百戦錬磨のユ・シジン大尉が、なぜか色白のやさしい顔立ちであることや、
兵役経験者から漏れ聞く厳しい規律や上官からのイジメのない軍隊生活は、
ファンタジードラマだから「アリ」だと思います。
ドラマを見て、これが軍隊の現実だと思う人はいないでしょう。
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韓国で指摘されている軍の美化、国防の広報という問題点について、現在の日本の状況をあてはめて考えてみると、
自衛隊の増強、国軍化という方向に弾みをつけることにならないか、という憂慮も当然ながら出てきます。

もちろん、ドラマで描かれていた軍の活動は、
災害支援(地震・疫病)、平和維持(武器商人・人質解放)、要人警護(南北会談)
など、誰かがやらなければならない重要な任務です。
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ただ、軍隊という組織が持つ
命令に絶対服従という組織の規律・秩序
という特質は、個々の思考や判断を失わせる恐ろしさがあります。
ドラマでは、カン・モヨンに「柔軟性のない組織」と批判させていましたが、
基本的には、この軍の体質も是として描かれていました。

ドラマの舞台が「軍隊」なのが、不穏な印象を残す原因です。

旧態依然の男社会

ドラマの作りとしては、
カン・モヨンが軍人ユ・シジンを受け入れるまでの葛藤が丁寧に描かれているし、
命を守る仕事に敵味方はない、というしっかりしたテーマもあったし、
気の利いたセリフや、印象的なシーンがたくさんあって、大満足です。

ただ、ユン・ミョンジュという女性がいても、
女性のユン・ミョンジュが、男性のソ・デヨンより地位が上でも、
どうしても軍隊は男社会であり、
物語も家父長的な古い枠のままでした。
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女性の医者が軍人の命を救う場面もありますが、
男である軍人が守っているエリア内での話ですし、
ヒロインは男たちの保護が必要でした。

特に、ソ・デヨンがミョンジュとの交際で悩むときに、
交渉相手が常に「ミョンジュの父親」だというのが気になりました。

このミョンジュの父親である司令官が、
軍人として政府の要人に対しても筋を通すほど模範的に立派であり、
生還した部下を抱きしめたり、人間的な魅力もあふれる人物なので、
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家父長制の象徴として否定される役どころではありません。
むしろ信頼され頼りがいのある家父長という存在で、
ミョンジュとソ・デヨンの間に割って入ることへの疑問は描かれませんでした。

あくまでファンタジードラマ

いろいろあっても、ドラマなのだから楽しめればいい、
というのも正論だと思います。

リアリティのなさというのは、
こんな軍隊だったらいいな、こんな大統領だったらいいな、
という理想なのでしょう。

ドラマ放送時の、
実際の軍隊はこんなじゃない、
という話から、実際の軍隊の様子をこぼれ聞くこともできるので、
ファンタジードラマが、リアリティを知るきっかけにもなります。

そして、万が一にも、国防だの国策だのに利用されないように、と思います。

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