ピョン・ヨハン『あなた、そこにいてくれますか?』消化不良のため、原作と比較してみました。

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2017年10月14日から日本で公開予定ということなので、未見の方はスルーしてください。と、いっても、予告編でだいたいのあらすじと結末は予測できちゃうんですけどね。

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『あなた、そこにいてくれますか?』

7
公式HPより

監督:ホン・ジヨン
30歳のハン・スヒョン:ピョン・ヨハン
60歳のハン・スヒョン:キム・ユンソク
スヒョンの恋人、ヨナ:チェ・ソジン
30歳のカン・テホ:  アン・セハ
60歳のカン・テホ:  キム・サンホ

予告編

あらすじ
60歳の医師ハン・スヒョンは、カンボジアの老人に不思議な薬をもらう。
スヒョンは、事故死した恋人に一目会いたいと思っていた。
その薬で30年前の自分にであったスヒョンに、恋人ヨナが間もなく死ぬとしゃべってしまう。
ヨナを助けると、愛娘を失ってしまうかもしれない。
「ヨナを死なせずに助けるが、娘を失わないためにヨナと別れろ」

今のスヒョンを演じるキム・ユンソク。
3

30年前のスヒョンを演じるピョン・ヨハン。
4

『セシボン』で過去チョン・ウ、未来キム・ユンソク
のセットよりは、説得力のある組み合わせでした。

韓国のドラマも映画も、タイムトラベルものが多いですね。
過去に戻りたい、やり直したいと思う人が、そんなにいるのでしょうか。

過去に手を加えたところで、結局、私の人生、そう変わりゃしないだろう、
と思うので、私はそんな面倒くさいことをしたいと思いません。

ところが、この映画は劇的に変えてしまいます。
主人公が望むように、いや、それ以上に。

消化不良ポイント

あらすじでもお分かりの通り、60歳の主人公は、
恋人ヨナを失っていますが、娘がいます。
つまり、娘の母親がいる、ということです。

若いスヒョンに愛娘の写真を見せる。
2

娘の母親は、アメリカ在住の医師で、健在で、
母親と父子との関係も良好っぽい。

でもスヒョンは、
ヨナが考えた名前を娘につけ、
ヨナを死なせないために奔走し、
助けたヨナに会いに行く。

映画は、一人の男の希望をすべて叶えてくれるファンタジーです。
でも、そのために、
娘の母親は、娘と暮らせず、愛した男も失っている。
死から救われたヨナは、事情も分からず恋人を失った傷が癒えない。

相手の二人の女性にしてみると、
なんなの?この理不尽な人生!
まったくファンタジーではありません。

薄幸すぎる運命のヨナ。
1

そこで原作と比較

日本や韓国より女性の地位はマシであろうフランスの原作はどうなんだろうか、
と思って、読んでみました。

図書館に文庫本がありました。
フランスの作家ギヨーム・ミュッソの『時空を超えて』。
9

あらすじは、ほぼ同じ。
原作でも、娘の母親と恋人の理不尽さはまったく同じです。
フランスでも許容範囲の物語なのか。
アマゾンのレビューも、評価高いです。

男の身勝手に振り回される二人の女の物語
なんて思う私がおかしいのでしょうか。

映画をご覧になったら、ぜひ感想をお聞かせください。

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原作を読んでわかったこと

小説は文庫で400ページほどあります。
やはり2時間足らずの映画では、すべては盛り込めなかったようです。

タイムトラベルもので感じる疑問

過去をいじったあと「今」に戻ってきて、
友人テホに会いに行ったヒョンは、
「絶好したお前がなんで会いに来るんだ」と帰されます。
スヒョンはびっくりする・・・という場面。

テホの過去が変わり、今のテホがもつ記憶や経験が変わったのに、
スヒョンの記憶・経験は変わらないのか。

小説では「平衡宇宙論」という仮説が紹介されています。
生成する可能性のあるものは、あるひとつの宇宙で生成する。
Aを選んだ宇宙があり、それ以外を選んだ宇宙も無数に存在する。
過去と未来を往復していたスヒョンは、
記憶と実際の出来事の双方が整合していない「時の流れ」の中に着地してしまったのだ。

映画「時をかける少女」でもそんなような説明を聞いたような聞かないような。

30年前のスヒョンとテホ。
6

60歳のスヒョンとテホ。キム・サンホさん!
5

カン・テホがスヒョンを助けに行く理由

最後、カン・テホが「俺がスヒョンを連れ戻す!」と叫びます。
韓国では親子の情が強いのと同時に、友情も非常に篤いので、特に不自然には感じませんでしたが、原作には、二人の出会いがきちんと描かれています。

スヒョン(原作ではエリオット)がある日、地下鉄で美しい女性をみかけ、
声をかけようとしたとき、地下鉄が爆発する。
爆発のおかげでその女性ヨナ(原作ではイレナ)と親しくなり、
スヒョンが阿鼻叫喚の中で必死に助けた青年がテホ(小説ではマット)だった。
スヒョンのおかげで命拾いしたテホは、病院のベッドで、
「今度は俺が命を救ってやる」と微笑んだ。

この地下鉄事故は、スヒョンは生涯の恋人と友人をもたらし、
さらに、人命を救う仕事につくきっかけにもなったのでした。

ーーーーーーーーーー

いろいろ消化不良はあっても、それはストーリー上のことで、
ピョン・ヨハンは相変わらず素敵です。

そういえば、ピョン・ヨハンもキム・ユンソクも
愁いを含んだまなざし
に特徴がある二人ですね。ザ・哀愁。

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コメント

    • NICO
    • 2017年 9月 13日

    こんにちは(´∀`)

    私はこの映画、今年1月頃に観たんですよね~
    もちろん字幕なしでしたし、時間も経っているのでちょっと記憶が薄れているところもありますが…。
    まぁ、記憶が薄れているという時点で、大感動ではなかったということでもあるのですけれど( ̄∀ ̄)
    でも観る前は、ピョン・ヨハンさんの新作でしたし、とても観たかった映画でした。
    そして字幕付きでもう一度観たいというのはありますけども。
    この映画は、ヨハンさんが舞台『ヘドウィグ』の上演と並行して撮影されたということですし、
    ヨハンさんの…何と言うか、演技への情熱?のようなものを感じられた作品だったと思います。
    最後にかかるユンソクさんとの歌、ヨハンさん、ちょっと鼻声じゃないですか?(´艸`)

    とりあえず、観始めてまず感じたことは、ドラマ『ナイン』に似ているということでした。
    いや、この映画は原作がありますから、『ナイン』が似ていると言った方がいいのかもしれませんが。
    『ナイン』では、過去へ戻るアイテムはお香でしたが、戻れるのはお香がなくなるまでの数分であること、
    お香も10回分だったかな?そして主人公が病気であること、主人公は過去の出来事も現在の出来事も記憶していること、親友が協力者となることなどが同じだったんです。

    でも、タイムスリップでのお約束はやはり、過去をいじっちゃいけないってことですよね。
    そして過去の人に、未来を教えちゃいけないということ?
    と言いつつ、現在tvNで放送中の『名不虚伝』をものすごく面白く観ているのですが…(´艸`)
    実際に、過去へ戻ったことがある人がいるのかどうかは存じませんが( ̄∀ ̄)
    この映画では、スヒョンの思いもわからなくはないですが、そうきたか~と思った記憶がありますね。
    過去を良いように修正し、そして未来である現在も変えず?というのはどだい無理な話ですよね。
    過去のあの時を塗り替えたいと思う人は多いと思いますが(特に人の生死にかかわることなら尚更)
    でも、その過去があって現在がある、ということですしね~
    何にしろ、キム・ユンシクさんとピョン・ヨハンさんの、そしてキム・サンホさんの演技力でごまかされた気がしなくもないです(´艸`)
    そして、過去と未来で一番しっくりいくのはテホ役のキム・サンホさんとアン・セハさんですよね(*≧∀≦*)
    どちらも大好きな俳優さんですが…(´艸`)
    それと、原作のきっかけのお話、いい話ですね~映画でも入れてほしかったな…(*v.v)。

    私も過去を振り返って、あの時な~と思うことはありますが、再びやり直したいとは思わない方です。
    同じく私も面倒くさいですし、それに結局同じ道を選びそうな気もしますしね~
    というより、どの道を行ってもどの道にも試練などはつきものだと思いますし。
    私はさだまさしさんが好きなんですが、さださんの過去の歌に『人生の贈り物』という、
    韓国の国民的歌手ヤン・ヒウンさんとデュエットした大好きな歌があるんです。
    歌詞はヒウンさんが書かれたのですが、その中の一節に
    『もしももう一度だけ若さをくれると言われても おそらく私はそっと断るだろう
    若き日のときめきや迷いをもう一度 繰り返すなんてそれはもう望むものではない』という箇所があるんです。
    ずいぶん前の歌ですが、ものすごく心に染みた一節でした。
    この歌は、日本語歌詞の部分と韓国語歌詞の部分があって、それも好きなんです(〃∇〃)
    ヤン・ヒウンさんの妹さんで女優のヤン・ヒギョンさんも大好きです~

    あ、そうそう。全然関係ないことなんですが、
    現在tvNで放送中のバラエティ『三食ごはん 海の牧場編』、来週あたりにくるゲストがイ・ジョンソクさんなんです。
    ジェミョン・ハミョン再びでとても楽しみにしています~(〃∇〃)
    そしてジョンソクさん、素が出るバラエティ…大丈夫なんかな?とちょっと心配(´艸`)

    余計なことまで書いて長くなりました。すみません。

      • sokjon2016
      • 2017年 9月 13日

      NICOさま
      コメントありがとうございます!
      さだまさしさんとヤン・ヒウン!
      ヤン・ヒウンは30年前の韓国留学中によく聞かされました。
      確か、カセットテープも買ったような・・・とても印象深い歌手です。
      さっそく検索して聞いてみました。
      なるほど、ヤン・ヒウンらしいですね~。しみじみ。
      教えてくださってありがとうございます。

      『あなた、そこにいてくれますか」、すでにご覧になっていたのですね。
      早いですね~。
      確かに俳優さんたちの存在感と演技力で最後まで見てしまいますね。
      この人たち以外だったら、ストーリーだけだったら、途中で嫌になってしまったかもしれません。
      そしてやはり、キム・サンホさんとアン・セハさんの組み合わせの妙ですよね♡

      タイムスリップものは、過去をいじった後の、現在とのつじつまあわせに、
      無理が出てくると思うんですよね。やはりいじっちゃいけない、ということなのでしょう。
      この部分で説得力をもたせられるかどうかで、ドラマへの集中度が変わってくると思います。

      イ・ジョンソクさんもそろそろ入隊の年齢ですよね。
      今月末ころに始まる新しいドラマが今とても楽しみです。
      「君の声が聞こえる」「ピノキオ」の脚本家とイ・ジョンソクの組み合わせですから、
      期待せざるを得ません。楽しみです~。

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