お勧めの韓国ドラマ『応答せよ1988』の感想
開けましておめでとうございます。このブログも3年目となります。今後ともよろしくお願いします。
初めての「応答せよ」シリーズ
市民講座の次の教材候補として挙がった『応答せよ1988』を、冬休みにイッキに見ました。本来は1話90分で全20話のものが、1話45分で全42話になっていました。
『応答せよ1997』(2012)、『応答せよ1994』(2013)の過去作は見ていませんが、色々な人から「面白い!」と聞いていました。
キャラクターや俳優さんなど、被るところはあっても、ストーリーそのものはシリーズそれぞれ独立しているので、3つまとめて見る必要はないようです。
初めてのパク・ボゴム
韓流スター人気NO1で、市民講座でもボゴム、ボゴムと名前が挙がるにも拘わらず、今までまったく気になりませんでした。
今回『応答せよ1988』のチェ・テクに秒殺されました。いや~、この魅力を知らなかった時間がもったいない、くやしい、もっと早く知りたかったと後悔するほど、かわいいです。
パク・ボゴムが演じるチェ・テクが「守ってあげたい」本能を刺激するキャラクターですが、インタビューなどを見るとパク・ボゴム本人も年長者に人気抜群で、チェ・テクそのものっぽいです。
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『応答せよ1988』を一気に見て感じる時代の変化
ソウルの双門洞(쌍문동)にある5世帯の親子が主人公。なかでも1988年に高校2年生だった5人の勉強や恋愛や友情や親子関係の葛藤が当時の時代を背景にして描かれています。
ソウルが舞台なのに、弾丸のように方言が飛び交います。東京もそうですが、ソウルも地方出身者が大半。極端な中央集権的な国づくりをしたせいで、地方では食べていけなくなってしまったということでしょう。
慶尚道方言が飛び交う双門洞골목(字幕では「横町」となっていました)では、夕飯のおすそ分け、お金のある家の気前の良さ、片親世帯への気配りなど、他人への関心と干渉という田舎町的温かさが残っていました。
1988年に高校2年生だった5人はその後、進学・就職で家を離れますが、まだ何かというと「実家」のある双門洞골목に集まります。
そして主人公のドクソンとその姉ボラの結婚話において、
ボラ(ソン・ボラ)は、同姓同本であり年下であるソヌ(ソン・ソヌ)との結婚、
ドクソンが結婚するテクは、親の再婚でソヌと兄弟なので姻族間の結婚、
という、古い価値観においては嫌われる結婚を押し通します。
ドラマで結婚話が出たのが1994年。
同姓婚の禁止は、1995年に憲法裁判所で議論され1997年に違憲決定が出されます。
姻族間の結婚(겹사돈)禁止は、1990年に民法がすでに改正されていて法的な問題はないのですが、社会的には同姓婚より拒否感が強かったようです。
結婚についての法律が1990年代に大きく改正されたわけです。結婚が家族・親戚という共同体の問題から個人の問題へと意識が変わったのが、ようやく法律に反映されるまで、多くの問題提起が1980年代にされたのでしょう。
ボラたちの結婚式が正確にいつだったのか確認したかったのですが、結婚式当日の看板に日付が書かれていないという…。
双門洞という共同体で大事に育てられた子供たちは「結婚は個人のものだ」という新しい価値観を持ち、古い価値観の親世代と衝突します。が、子供たちは結婚を実現させます。
同姓婚のボラとソヌは、法律改正の意味を親に説明することで克服し、
姻戚婚のドクソンは、時間をおいて親の衝撃を減らすという配慮によって。
そして、共同体双門洞は開発の波で消滅しました。
共同体の時代から個人の時代へ。
そして古い価値観とともに消えた「人の情」・・・。
時代の変わり目というのが、ものすごく実感できたドラマでした。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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コメント
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明けましておめでとうございます(´∀`)
私も去年BSでしていた時に延々、全42話編成のを観たのでものすごく疲れました。
その後にCSで20話編成のものが放送されたので待てばよかった…と…。ま、結局は同じなんですけどね~
でも、1997からシリーズ全部観ているので、制覇する気持ちでずるずる観ていた気がします。
私はやっぱり1997が一番好きなんですよね。
そして、どのシリーズも誰と結婚するか、というのがポイントなのに、図らずも全部最初に結果を知りつつ観ていたので、それもちょっと盛り上がらない原因だったかもしれません。
『応答せよ』シリーズは、1997は舞台が釜山、1994も地方からソウルに出てきて下宿屋をしている家族と下宿生の話なので、方言は大事なポイントの一つかと…。
この1988は、リュ・ジュニョルさんもパク・ボゴムさんも大好きなんですが、若者たちの恋バナには全く萌えず…( ̄∀ ̄)
どちらかというと、親たちのあれこれの方を楽しく観ていましたね。
お気に入りはテクアボジとジョンボンでした(*≧∀≦*)
そうそう。こちらでも紹介されていましたが、ジョンボンの『オオカミの誘惑』のパロディシーンもなんですが、
『応答せよ』シリーズのお約束の『확인』からのキスシーンや、『シークレット・ガーデン』のパロディなど、
ジョンボンが一気に引き受けていた感じですよね~(´艸`)
そして、私、年末は韓国3社の演技大賞をリアルタイムと録画で見たのですが、KBSでの助演賞のプレゼンターにイ・ジュニョクさんとラ・ミランさんが出てきたんですよね。
すると、『サム、マイウェイ』で来て会場の席に座っていたアン・ジェホンさんがチラッと映り、とても嬉しそうな顔をされていて…オンマですものね~(´艸`)
そして、助演女優賞の受賞者の一人がイ・イルファさんだったんです。
プレゼンターのラ・ミランさん、今まで見たことのない楽しいトロフィー授与シーンでした♪
KBSのYouTube動画が出ていますので、是非ご覧になってみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=dfxUKSck-c
うまくリンクできていなければ、『2017KBS연기대상 조연상 이일화』で検索すると出るかと…。
『応答せよ』シリーズは、3シリーズとも子供たちの両親がソン・ドンイルさんとイ・イルファさんなんです。
それで、先日『花郎』を観たんですけど、ソン・ドンイルさんと1994のヒロインのコ・アラさんが再共演だったんですよね。
初めて会って別れてからドンイルさんが、『どこかで会った覚えがあるな…』というセリフがあるんですよね。
『花郎』のストーリー上のセリフか?と思ったけど、やっぱり『応答せよ』のことだったみたいです(´艸`)
もうそこからは、役柄は全然違うんですけど親子にしか見えなくて…(*≧∀≦*)
『花郎』にはトンリョンアボジ役のユ・ジェミョンさんやソニョンのお兄さん役のソン・ヨンギュさんも出ています~
この1988での結婚の話もですが、私は簡単なところで、家庭教師が違法というのにビックリしました。
そういう時代があったんですね~
時代を知るという意味ではとってもいいドラマだとは思います。
大人になったテク…キム・ジュヒョクさんでしたよね(*v.v)。
私はまだお元気な頃に見たので、違いすぎる~くらいでしたが…
いちいち悲しみが押し寄せてくる、そんな俳優さんだったな~と…。
と、新年早々、長々とすみません…
今年もブログアップ、楽しみにしていますね(´∀`)
NICOさま
今年もよろしくお願いします!
「応答せよ」シリーズ、全部ご覧になっているんですね。
毎回「夫探し」が話題になるとかで、1988でも어남류だの어남택だので盛り上がったとか。
事前製作ではないので、視聴者の「夫はジョンファン」の声が大きくなったために製作陣が裏をかいたのではないか、という疑いの記事もありました。私もネタバレしてからドラマをみたので、「ジョンファンの失恋&成長物語」として納得できましたが、確かに2015年の「ドクソンの夫」キム・ジュヒョクさんの顔や態度を見ると、ジョンファンが念頭にあっての人選じゃないかと思ってしまいます。テク→キム・ジュヒョクさん・・・変わりすぎ!ですよね。
私も年代的に、高校生の親の心情、娘が嫁ぐ親の心情というのが、身につまされました。実際、過去作が1990年代だったことに比べると、1988年に共感する年代は40代なので、若者の恋バナより親の生きざまの方に感心持つ人が多かったかもしれませんね。
「シークレットガーデン」や「オオカミの誘惑」、「ペパーミントキャンディ」のパロディはわかりましたが、「確認」は知りませんでした。「応答せよ」のお約束だったんですか。ジョンボンは、惚れますよね~。
演技大賞の動画、見ました。ありがとうございます!毎回思いますが、主演より助演の方が、キャリアも実力も要求されるポジションですよね。みなさん、本当に芸達者です。
私は1987年にソウル留学だったので、この時代への思い入れが強いんですね。当時の流行歌にいちいち身もだえしました。家庭教師禁止も、逆に「リスク費」が加算され単価の高騰を招き、ニュースやお笑いのネタになっていたのを思い出します。
しばらく、応答せよモードになりそうです(笑)。
今年もよろしくお願いします。良い1年になりますように~。