映画『いつか家族に』ハ・ジョンウの監督、二作目。肉まんが食べたくなる映画
映画『神と共に』『1987』、少し前には『お嬢さん』や『トンネル』など、俳優ハ・ジョンウが出ている作品は話題作、ヒット作ですね。そのハ・ジョンウが監督の『いつか家族に』を、新宿シネマートで見てきました。
『いつか家族に』キャストとあらすじ
2015年1月韓国公開
原題:허감관(許三観/ホ・サムグァン))
監督:ハ・ジョンウ
ホ・サムグァン:ハ・ジョンウ
その妻:ハ・ジウォン
その長男:ナム・ダルム
あらすじ
1953年、朝鮮戦争が終わり、貧しい中、復興に忙しい韓国で、ホ・サムグァンは憧れのオンナンと結婚する。男の子3人に恵まれたが、その長男イルラクに「オンナンの前の恋人の子だった」という悲劇が。サムグァンは、結婚する時など「売血」でお金を作ってきた。売血はとうの昔に禁止されたが、まとまったお金を作るには血を売るしかなかった時代を背景に、父と子の愛情を描く。
ハ・ジョンウの監督としての腕前
ハ・ジョンウが監督した映画の1作目「ローラーコースター!」
予告編の最後に、「監督ハ・ジョンウ」がにこやかにしています。
が、これは、評判も良くなくて、興行的にも「失敗」と言われています。
そして2作目がこの『いつか家族に』。
1作目よりは好評でしたが、観客数は伸びず興行的にはやはり「失敗」。
ハ・ジョンウ・・・俳優業に専念したほうがいいんじゃないか、と思っていたら、
2013年の『ローラーコースター!』、2015年の『いつか家族に』の失敗の後は、
『暗殺』、『アガシ』、『トンネル』、『神と共に』、『1987』
出る作品、すべてがヒットしています。
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ハ・ジョンウ監督の威力
わき役がすごいんです。
まず、オンナン(ハ・ジウォン)のお父さん役に、イ・ギョンヨン
ポスターの正面に写っていますが、
1シーンだけ出てきて、直後には「遺影」になってしまうという・・・。
2017年に亡くなったキム・ヨンエさん
『いつか家族に』は韓国で2015年公開なので、彼女も出ています。
それからユン・ウネ。
「コーヒープリンス」や「宮」のユン・ウネが、
ハ・ジウォンに比べて「見劣りする」と言われてしまうという。
ほかにも「あら、あの人が」という面々が出てきますが、ほとんど「友情出演」だそうです。
原作は中国の小説
原作は日本でも翻訳されています。
「血を売る男―許三観売血記―」
価格:2,592円 |
原作は、戦後の貧しさと文化大革命の混乱という「時代」を描写し、何より気の利いた風刺による社会批判が目玉だといいます(読んでいません)。
映画『いつか家族に』は、社会批判の要素は消えて、「父と子」にフォーカスした家族コメディになっています。
さらりと感想
血を売って食いつないだ時代、日を空けずに売血を繰り返し命を落とす人々。
売血のために人々が列をなす病院や、お金に群がる顔面蒼白な人々など、
『いつか家族に』でも、あまり語られない時代の姿が描かれています。
ただ、結婚資金とか、我が子がケガをさせてしまった子の治療費とか、
結局、血を売って解決するしかなく、血を売れば解決できてしまう。
我が子の難病についても、売血の上を行くけど、方法論は同じ。
しかも、そういう解決方法で、「めでたしめでたし」で終わってしまう。
そこになんらかの、作り手のメッセージのような、そういうものがありません。
原作では、批判や風刺があるそうですが、それを取り払ってしまったのが残念です。
もちろん、それは父と子にフォーカスするためで、
実際、その父と子の情は、泣かされたのですが。
フォーカスされた長男イルラクを演じるナム・ダルム
ドラマ「ピノキオ」、「六龍が飛ぶ」などで馴染みの彼。
いや~、子役でこんなに売れっ子だと、どんなイケメン俳優になるのか楽しみですね。
ちなみに、ホ・サムグァンの三人息子
イルラク(일락)、イラク(이락)、サムラク(삼락)といいます。
漢字で書くと、
一楽、二楽、三楽だそうな。安直だけど、いい名前!
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皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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コメント
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2019年 6月 10日
韓国の俳優さんは子役も含めて演技力がすごい‼️
日本が追いつくのは当分先かもと思います。
お陰で日本のドラマは観る気がなくなりました。
私だけではなく、友人達も同意見でした。
これからも心から応援しています。♀️
田中ミチ子さま
コメント、ありがとうございます!
本当に子役もすごいですよね。韓国ドラマ歴が長くなるに従い、
子役の成長も楽しめるようになりました。
「こんなに大きくなったのね」と親目線で眺めています笑。
私も日本のドラマはかなり前から見なくなりました。
俳優の演技力の問題とともに、韓国ドラマの数が多いのもありますね。
今後も、よろしくお願いします!