映画『犯罪都市』人気映画で評価も高かったけれど、暴力と流血はうんざり
680万の観客動員で、俳優さんたちの演技もすばらしく、評論家たちの評価も高かった作品です。犯罪アクションものということで、多少の覚悟はしていましたが、暴力や流血など、直視できないむごいシーンが多かったです。
キャストとあらすじ
韓国:2017年10月公開
日本:2018年4月公開
監督:カン・ユンソン
マ・ソクト:マ・ドンソク
(強力犯にいる刑事。ものすごい腕力で敵をひとひねり)
チャン・チェン:ユン・ゲサン
(既存の暴力組織の縄張りを狙う)
ファン社長:チョ・ジェユン
(チャンに縄張りを荒らされる暴力団のボス)
あらすじ
中国から来た朝鮮族が集住する商店街を背景に、ふたつの朝鮮族の暴力組織は微妙に均衡を保っていたが、中国から来たチャン・チェンが既存組織を力づくで乗っ取ろうとする。血なまぐさい殺人事件が続き、マ・ソクトらはチャン・チェン一派を一網打尽にする計画を立てる。
実際の事件をモチーフに
ワンゴニ派事件
遊興業施設から暴力をふるって金を巻き上げていた。2004年5月14人の朝鮮族を殺人未遂の疑いで逮捕。
黒蛇派事件
ソウル九老区の加里峰洞チャイナタウンを拠点とする中国・延辺出身の朝鮮族暴力組織が、勢力を広げるためにナイフや斧を持ち歩き、対抗組織と暴力事件を頻繁に起こしていた。2007年4月、32人を逮捕。
マ・ソクドが所属する衿川(クムチョン)警察署は実在し、ワンゴニ派事件を担当した警察署だそうです。
加里峰(カリボン)洞といえば、『ドクター異邦人』にも登場していました。
イ・ジョンソクが演じた脱北者の医師パク・フンが開業していた「カリボン医院」。暴力団の患者さんもいたような。
朝鮮族の人々からの反発
『犯罪都市』は2017年10月公開ですが、その2か月前に公開された『青年警察(邦題:ミッドナイトランナー)』も、朝鮮族の犯罪組織に警察が立ち向かう物語で、朝鮮族の人々から反発がありました。
『犯罪都市』では、たしかに残虐な犯罪を行っているのは朝鮮族の暴力組織ですが、加里峰洞チャイナタウンで日常を過ごす朝鮮族の人々も描かれています。そして、チャイナタウンの人々が、犯罪組織の摘発に協力してくれます。
「朝鮮族の普通の人々」がきちんと描かれ、「朝鮮族=犯罪者」という印象が残らないような配慮が感じられました。
それでも、地元加里峰洞から撮影協力は得られなかったそうですが。
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高く評価された理由
とにかく、俳優の演技力と魅力につきるようです。
マ・ドンソクならではのアクションは、
この太すぎる腕が、絶対的強さに説得力を与えてくれます。
普通の映画を撮影する時には、10キロほどの減量をするそうですが、今回は減量せずに撮影に臨んだとか。つまり、これが彼のレギュラーサイズということですね。
ユン・ゲサンの初めての悪役も好評です。
「国選弁護人ユン・ジンウォン」ではザ・普通の人だったのに、こんなにも悪人になれるなんて、俳優さんはすごいです。
ユン・ゲサンの悪役よりもっと怖かったと、誰より高く評価されたのが、ユン・ゲサンの手下役だったチン・ソンギュ。
2017年青龍映画祭で助演賞を獲得しました。いや、ほんとに怖かったです・・・。
この人、「六龍が飛ぶ」で鄭伝道の右腕、ナム・ウン役でしたね。
公権力も暴力まみれ
概ね好評なのですが、
暴力組織の抗争で、手足を切るだの、指をつぶすだの、
残虐シーンは見ていられません。
そして、暴力組織が相手だとは言え、警察での取り調べでふるわれる暴力。しかも、監視カメラをふさいだ上で、殴ったり蹴ったり・・・。
EXOのスホが出演した「グローリーデイ」では、警察の暴力的な取り調べや賄賂が描かれていました。
「華麗なるリベンジ」や「ベテラン」でファン・ジョンミンが演じた刑事も、正義の味方でしたが、暴力的でした。
た「殺人の追憶」では、暴力的な捜査を批判的に描いていました。被疑者を軍靴で蹴るのを得意とする刑事の足に、錆びた釘が刺さって、足を切断せざるを得なくなり、得意の軍靴が履けなくなる、というエピソードを思い出します。
凶悪犯を相手にするためには、物理的な力が必要なのはわかるので、もう好みの問題だとおもいますが、警察が、監視カメラをふさいで暴力をふるうというのはいかがなのか、と私は思ってしまいます。
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