映画『娑婆訶・サバハ』について② 知っておくとより楽しめるキーワード
映画『サバハ』は、ストーリー自体が「謎解き」なので、ネタバレは厳禁。でも、新興宗教を扱っているので、特に仏教からの引用が多くあります。ネットで、キーワードを解説しているものをいくつか拾って、ご紹介します。
タイトル娑婆訶・사바하・サバハの意味
そもそも、タイトルの娑婆訶사바하は、
仏教「千手経」に登場する用語です。
「千手経」は、千手観音とその陀羅尼について説いた経の略称。
사바하は、「ものごとがうまくいく(年願成就)」という意味だそうです。
祈りの最後にとなえる言葉で、
キリスト教でいうところの「アーメン」に該当します。
新興宗教の鹿野園
映画に出てくる新興宗教の名前が、사슴동산(シカの丘)。
その本拠地が、녹야원(鹿野園)
動物のシカは、사슴サスムで、
漢字の鹿は、녹ノクと読みます。
仏教で、シカは「不老長寿」を意味するんだそうです。
そして、鹿野園という意味の地名が、実際にインドの聖地だとか。
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登場人物の名前
新興宗教「シカの丘사슴동산」の主要メンバー、ナハン(パク・ジョンミン)
나한(ナハン)は漢字で、羅漢。아라한(阿羅漢)の略、。
煩悩を取り払い、悟りを得た聖者を意味します。
釈迦のもと、大衆を救済するための存在で、
映画の中のナハンの信念が、この名前に現れているわけです。
もう一人、双子の名前
双子のうち、一人は「化け物」の形で生まれ、
「그것(あれ)」と呼ばれます。
その妹として生まれたのが、금화(クムファ)。
禽獣(금수)の禽(금)と、 宝貨(보화)の貨(화)。
「けもの」と「たからもの」の二重の意味をもち、
映画の主題そのものを表す、とか。
聖書からの引用
新興宗教は仏教系ですが、それを追っている主人公は牧師で、その弟子の名前が요셉(ヨゼフ)。
そして、映画終盤で聖書のお話が引用されます。
イエスが生まれたときのお話。
当時の王ヘロデは、救世主が生まれるという話をきいて不安になり、学者たちに探させます。
学者たちは星の導きで、幼子イエスを拝むことができました。
しかし、夢で「ヘロデのところへ帰るな」とお告げがあり、王のもとへ戻りませんでした。
マタイによる福音書の第2章16節。
さて、ヘロデは占星術の学者たちにだまされたと知って、大いに怒った。
そして、人を送り、学者たちに確かめておいた時期に基づいて、
ベツレヘムとその周辺一帯にいた二歳以下の男の子を、一人残らず殺させた。
映画『サバハ』について①は、キャストについて
日本からの出演、田中泯さんについてなど。
いろいろな人の謎解きや、解説を読むほど、2度目、3度目見たくなる映画だと思います。
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皆さまの韓国語の勉強に少しでもお役にたちますように!
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2019年 4月 29日
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