ドラマ『旋風』最後まで見ての感想

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前回、第6話まで見て「これは面白い!」と思って感想を書きました。その後すぐ残り6話見て、全12話完走。いろいろ思うところあり、なかなか感想がまとまりませんでした。

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ネットフリックスドラマ『旋風』の概要はこちら。
もう10日も経ってしまったのですね。

現実の政治を再構成

『旋風』は「大統領暗殺」というショッキングな事件から始まります。
韓国現代史で「大統領暗殺」といえば、当然に
1979年の朴正熙大統領暗殺事件です。

そして「大統領投身自殺」というエンディングは、
廬武鉉大統領(退任後死亡)の、投身自殺
(真相はわかりませんが)を思いだいします。

それから暗殺されたチャン・イルチュン大統領が
ノーベル賞を受賞したというエピソードがあります。
「大韓民国2人めの平和賞受賞」と紹介されるのですが、
1人目は、2000年にノーベル平和賞を受賞した金大中大統領でしょう。

チャン・イルチュンを暗殺した後、
大統領となったパク・ドンホのセリフ

나의 시대가 오면 나는 없을 것 같다
私の時代が来るとき、私はいないだろう

は、廬武鉉氏が大統領選挙前に語った言葉だそうです。

あと、ドラマに出て来る「国民党」とか「新韓党」というのも、
実際に存在した政党の名前です。
(ドラマ内の政治的ポジションは異なりますが)

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辛辣な風刺

『旋風』には、韓国現代史にみられるあらゆる政治問題が盛り込まれています。
韓国特有の「反共政策」については、

「離散家族」という現実と、
(反共を主張する政治家が北にいる親族を支援していた)
政治的利用という現実と、
(反共を煽って愛国者であることを強調する選挙作戦)

というのが描かれていました。

そして個人的にショックだったのは、
1980年代、軍事独裁政権に反対して民主化を訴えてきた人々が、
今でも政治家、法曹界、労働組合などで、活躍しているのですが、

不正腐敗を正そうとするパク・ドンホ側と
自分の不正を隠そうとするチョン・スジン側から
それぞれに、買収されてしまうのです。

過去に行った不正を指摘されて脅されたり、
さらなる出世や賄賂に屈したり、
民主化闘士だった人々の没落ぶりは、見ていて辛いものでした。

もちろん、初心を忘れずに正義を貫いている人たちも
たくさんいると思います。

残念だった展開

本当によくできたドラマなのですが、
よくある「後半の緩み」というのが気になりました。

相手の不正を暴く手法が、毎回
隠しマイクと隠しカメラ
というのは、芸がないんじゃないか?という不満です。

パク・ドンホの側近と、
チョン・スジンの側近が、
昔、婚約までしていた仲だった、という背景があり、

パク・ドンホの側近が、チョン・スジンの側近をだまして、
隠しマイクやカメラを仕込んだり、脅迫したり
という手法が3回くらい繰り返されます。

騙される方のチョン・スジン側近!
いい加減、学習しなさいよ
と言いたくなります笑

でも、相変わらず格好いいセリフが山盛りでした。
最終回、パク・ドンホのセリフも良かったです。

나는 한번도 국민을 위해 정치한 적이 없다.
私は一度も国民のために政治をしたことはない。

나를 위해서 했지. 추악한 세상을 견딜 수 없는 나를 위해서.
自分のためだった。醜悪な世の中に耐えられない自分のために。

불의한 이들의 지배를 받을 수 없는 나를 위해서.
不義な者たちに支配されたくない自分のために

よろしかったらお願いします!

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

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