イ・ビョンホンの映画『シングルライダー(邦題エターナル)』見終わってじわじわじわじわ来ます

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『インサイダーズ』や『マスター』のような、ぎらぎらしたイ・ビョンホンが好きですが、『シングルライダー』のイ・ビョンホンは、くたびれた負け犬サラリーマンでした。

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『シングルライダー』が『エターナル』に

韓国で2017年2月に公開された『シングルライダー』が、2018年春に日本で公開されることに決まりました。邦題は『エターナル』。
1
「シングルライダー」は、シングル(一人)のライダー(乗客)、
「エターナル」は、「永遠の」とか「不滅の」という意味。

うーーん、どうなんでしょう。どちらもピンとこないタイトルです。

あらすじ

まだ日本語の予告はないようなので、オリジナル予告編。

あらすじ
ジェフン(イ・ビョンホン)の勤める証券会社が膨大な不渡りを出し、膨大な損失を被った顧客から糾弾される。ジェフンは誠実に対応しようとするほど苦しくなる。

そこそこエリートの道を歩んできたジェフンは、英才教育の一環で妻子をオーストラリアに語学留学させている。会社を休んで、予告なしに妻子のいるオーストラリアへ渡る。

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非常に、きわめて、ものすごく地味な映画です。
もともとそれ程の興行は期待されていなかったとはいえ、
イ・ビョンホンが主演で、妻役がコン・ヒョジンですから、そこそこ観客数100万くらいは見込んでいたようですが、大敗(観客動員33万)しました。

やはり、「ベテラン」や「マスター」、「華麗なるリベンジ」のような、
アクションつきで、悪者を懲らしめてスカッとして、
という派手な映画が好まれるのでしょうね。

興行が悪かったからと言って、作品の質が悪いわけではなく、
十分に良い作品だと思います。

イ・ビョンホンの言葉にならない感情や、
周辺人物の、それまで生きてきて背負っているものなど、
セリフは限定的で少ないのに、背中や表情やまなざしでちゃんと伝わってきます。

だから、見る人によって、
見る人が歩んできた人生によって、受け止め方がものすごく変わると思います。
死ぬ直前にもう一度みたいなと思いました。

ネタバレしない感想

たんたんと、物語は進みます。
そして、最後に「えーーー!!」と驚くので、あらすじや感想を書くのが難しい作品です。

韓国でのレビューに、この驚きは必ずしも必要ないとか、これのせいで映画の質が落ちるとか、
ネガティブな評価もあります。
まあ、ラストがネタバレしたところで、感動に支障はないとも思います、が、やはり、自重しておきます。

映画のチラシには、
그에게서 모든 것이 사라졌다
彼からすべてのものがなくなった

とあるように、会社の社長が逮捕されるほどの不渡りを出し、
妻子のもとへ行ったら、妻(母子生活)は隣人(父子生活)と幸せに暮らしていた。
これまで、みじんの疑いも持たず信じていた会社生活と妻子を失います。

儲けの対象でしかなかった顧客たちにも、生活があり子供があった。
そこに居て当然と思っていた妻にも、その時々の心情があった。

すべてを失って、ひとつひとつを丁寧に関心をもって見てみると、
ひとりひとりの「人生」というものが見えてきて、
「人生」が見えてくると、すべての人がいとおしく感じられる・・・
ということなんでしょうね。

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じわじわする理由

二組の夫婦が登場し、そのうちのジェフン(イ・ビョンホン)の視点から描かれているのですが、残りの3人の視点からも、それぞれ1本の映画ができるんじゃないかと思います。

ジェフンの妻スジン(コン・ヒョジン)
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息子の英語教育のためにオーストラリアで母子生活をしています。
本人はさほど興味はなかったけれど、夫の強い勧めで。
習っていたバイオリンも、毎日努力して腕を磨くのも面倒で、
楽器を売っちゃおうかなと言っていました。

それが、オーストラリアに来てから変わります。
主体的に自分の人生を生きていきたい、と。

映画では詳しいことは語られませんが、隣人の男と浮気しています。
でも、夫を大事に思っているようすも描かれます。

浮気をしているのは責められることなのですが、
「自分の人生」を生きるために必要なプロセスだとか、
彼がいたから夫を大事にできるようになったとか・・・

言葉を重ねるほどに言い訳じみて反感買いそうですね。
あまり共感は得られないでしょうけれど、
このスジンの心情に、思いをはせると、じわじわしました。

スジンの隣人クリスと、その妻(名前忘れた)も、困難を抱えています。
決して浮気を認めたり奨励したりする気はさらさらありませんが、
あぁ、みんなつらいよね、という浮気のケースもあります。
もちろん、ふざけんじゃねーよという浮気もたくさんあります。

スジンの心情を思って、じわじわ。
クリスの心情を思って、じわじわ。
クリスの妻の心情を思って、じわじわ。

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あともう一人、重要登場人物のジナ(アン・ソヒ)がいます。
ワーキングホリデーで働いたお金をだまし取られてしまった女性。

オーストラリアドルが1ドル1300ウォンだったのに900ドルになってしまった、
これ以上損をしたくないので、闇換金を利用しようとして、
全財産を失ってしまったわけです。
実際に、こういうケースがあるそうなので、気を付けましょう。

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